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はじめに
ito therapy session では、タロットとアートを “占い” や “芸術” として扱いません。
どちらも 「心を映す鏡」 として用います。
本当の自分の感情や本音は、言葉では捉えにくかったり、
無意識の奥に隠れていたりします。
タロットやアートは、その 言葉になる前の心の声 を映し出し、
“感じる世界” を取り戻すための大切なツールです。
ここでは、ito therapy がタロットとアートをどのように使って
「私らしさ」を探求していくのかを、体系的に解説します。

ito therapyについてご興味のある方はもちろん、普段セッションワークを提供している方にも役立てていただけたら幸いです。
1|タロットは「未来を当てるもの」ではなく、“内側を照らす灯り”
一般的にタロットは「占い」「未来予知」と捉えられがちですが、
ito therapy におけるタロットは、まったく違う役割を持っています。
タロット=心の景色を映す“象徴言語”
一枚のカードには、
光、影、動き、姿勢、視線、象徴が散りばめられています。
これらは、
今のあなたの内側にあるテーマ を映し出すもの。
カードを既存の意味に “当てはめる” のではなく、
「どこに目が向くか」「どの象徴が気になるか」を丁寧に感じ取り、
自分の心の動きを知るために使う のです。
感情の位置が分かると、選択が軽くなるなります。
タロットは ”正しい答えを示すもの” ではなく、
“自分がすでに心に持っている答えへ導くもの”。
タロットが教えてくれるのは、いつでも ”自分自身の中にある真の声” です。

2|アートワークは “心の景色” を可視化するためのプロセス
ito therapy のプログラムには、アートワークセラピーの要素を取り入れています。
アートワークセラピーにおける「アート」は、描画と呼ばれます。
「描画」は、いわゆる「作品」ではありません。
アートワークは、心の表現手法です。
そのため、絵の上手い・下手は一切関係ありません。
もちろん正解も不正解もありません。
ito therapy のアートは、今ここにある心を見える形にするための表現方法 なのです。

「可視化」されると、認められる
言語化が難しい感情ほど、外に出すことで「新たな気づきのきっかけ」になります。
その結果、
「自分は本当はこう思っていたんだ」
という想いが自然に生まれます。
この「真の心の声を聴く」ことは、自分自身を肯定し、本当の自分らしさを改めて見つめることにつながります。
「真の心の声」は、本人にとっては大抵が予想外。
そんな自分一人では気づくことが難しい「心の声」を
自然に引き出してくれるのがアートワークセラピーなのです。

3|タロット × アートで生まれる “二重の可視化”
ito therapy では、タロット単体・アート単体ではなく、
両方を組み合わせて使う ことで、より深い気づきを引き出していきます。
① タロットで「今必要な心の声」を “見る”
② アートワークで「今ここにある感情」を表現する
③ これらを言葉にする(自己対話)
④ セラピストやグループの仲間たちとシェアする
タロットやアートという「視点」が心の可視化を補い合うことで、
・本質にたどり着きやすくなる
・自分の世界観が整理されていく
・軸が安定し、選択の基準が生まれる
という、内面的な成長がスムーズに起こります。

4|ito therapy のタロットとアートが “安全” な理由
心を扱うワークでは、
「安心して参加できる」ことが最重要です。
ito therapy では、次の3つの安全設計をベースにしています。
① 評価されない
ito therapyのワークでは、上手い/下手、正しい/間違い、成功/失敗の基準がありません。
② 比較されない
シェアした内容を他者と比べるという構造は存在しません。
③ 答えを決めつけない
誰かに何かを伝えるときは、
「私はこう感じました」というように、あくまで “自分の気づき” を言葉にします。
つまり、外側から答えを与えない安心・安全なルールを共有しています。
この3つが揃うことで、心の防御が自然にほどけ、そこにいるみんながそれぞれの“私らしさ” に触れやすくなります。

5|タロットもアートも「自分の本質へ還る道具」
タロットもアートも、本質的には 自己対話のためのツール です。
-
感じる力を取り戻す
-
自分との約束を思い出す
-
幼いころの自分とのつながりを築く
-
自分らしく選ぶ未来をつくる
ito therapy の目的は、
あなた自身の力で “自分の本質へ還る道筋” を育てていくこと。
タロットとアートはそのための 相棒 であり、
あなたの内側の世界をそっと照らす 光 なのです。

おわりに
タロットやアートは、
「当てる」「上手に描く」といった目的を超えた、深い変容のためのプロセスです。
これらは、
あなたの内側にある “心の真実” へ辿り着くためのツールであり、
「私らしさ」を思い出すための案内役でもあります。
次の〈4〉の記事では、
ito therapy のセルフセッションである “森リトリート” が、
なぜホリスティックなセルフケアになるのかを解説します。

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