【タロットで自己対話】「大アルカナ」完全解説|〈1:魔術師〉旅の準備は万端

【タロットで自己対話】タロットカード解説〈大アルカナ編〉

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はじめに|ito therapy【タロットで自己対話】タロットカード解説

「タロットカードの意味をもっとわかりやすく知りたい」「暗記ではなく、感覚的にカードを読めるようになりたい」──そんな方のために、このシリーズでは「ito therapy」の視点からタロットカードを一枚ずつ解説していきます。
「ito therapy」では、イメージの世界を大切にしています。
カードの意味を丸暗記しようとせず、描かれたシンボルや世界観を自分なりのイメージで感じ取ってみてください。
難しく考えなくても大丈夫。
タロットは、あなたの心の内側と自然に響き合いながらメッセージを届けてくれるツールです。
ぜひ、セルフリーディングの時間にお役立てください。

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〈0:愚者〉を確認する


1:魔術師|この世で必要なものはすべてここにある

こちらは〈1:魔術師〉のカードです。

「大アルカナ」の世界において、ここは〈0:愚者〉が一番最初に訪れるステップです。

「大アルカナの世界」は「魂」の成長物語。

その最初のステップで必要なもこと、次のステップへ進むための学びとは何でしょうか。


1:魔術師|イメージを広げてみましょう

〈愚者〉が最初に訪れるステップが〈1:魔術師〉です。

〈1:魔術師〉は、いわばスタートラインのカードです。

あなたはこのカードからどんな印象を受けましたか。

あなたが最初に気になったのは、このカードのどの部分でしょうか。

「魂の成長物語」の始まりを見てみましょう

さて、それでは一緒に〈魔術師〉の世界を感じていくことにしましょう。

ここにはどんなメッセージが込められているのでしょうか。

〈魔術師〉はどこにいるのか

まず始めに、〈魔術師〉がいる場所について見ていきましょう。

赤いバラのアーチや、赤いバラと白ユリが茂るこの場所。

よく見ると、〈魔術師〉が身に纏っている衣服も赤と白で描かれています。

どうやらこの「赤」と「白」に何か意味がありそうですね。

また、彼の前には木製のテーブルが置かれています。

そして、その上には何かの道具が並んでいます。

これは何に見えますか。

これらは何を意味するのでしょうか。

〈魔術師〉は何をしているのか

〈魔術師〉は右手に持った棒を上に掲げ、左手は地上を指しています。

彼は何をしているのでしょうか。

右手が指している上は「空」「天」であり、左手が指しているのは地上。

彼はここで、「天から降りる力やギフト」を受け、地上へ伝達しているのです。

〈魔術師〉が身につけているもの

〈魔術師〉は赤と白の衣を身に纏い、白いヘアバンドを額に巻き、腰回りには灰色のベルトをしています。

ここで注目したいのはベルトです。

これは蛇が自らの尾を加えている様子をかたどった物です。

このモチーフは「ウロボロス」といわれ、「永遠」を表しています。

さらに〈魔術師〉の頭上には「無限」を意味する「∞」が描かれています。

つまり、このカードは何かが「永遠」「無限」であるというメッセージが込められているのです。

では、一体何が「永遠」「無限」なのでしょうか。

〈魔術師〉は何を考えているのか

〈魔術師〉の表情から、その心の内を想像してみましょう。

彼の胸の内はどんな状態だと思いますか。

彼はどんな想いを抱いてここにいるのでしょうか。

なぜ〈魔術師〉なのか

「大アルカナの世界」で「魂」が最初に訪れるステップである〈魔術師〉。

この1つめのステップが〈魔術師〉であることに何か意味があるのでしょうか。


1:魔術師|カードナンバー「1」

続いて〈魔術師〉が背負う「1」という数字に注目してみましょう。

「1」という数字は1~21の中のカードの一枚目。

「1」は「0」の次の数字です。

「はじまり」「スタート」という意味の他、「0」から「1」を産む、「一から創り上げる」などといった使い方もしますね。

「1」は「0から1を生み出す」といった意味合いと、「すでにある”1”から創り上げる」といった意味合いの、両方とも兼ね備えた数字と言えます。

いずれにしても、「1」という数字には「創造」というキーワードがありそうです。

すでにある「1」が意味するものとは何か

「1から何かを創る」ためには、元々の「1」がなければなりません。

「1」という数字を背負う〈魔術師〉は「物語が始まるための”1”がすでにある」という意味合いをもちます。

つまり、「”1”はある」。

ここでいう「1」は「物事が始まるための”1”」なのです。

では、「物事が始まるための”1”」つまり、「魂の成長物語」がスタートするための「1」とは何を指すのでしょうか。

「魂」が「大アルカナの世界」の旅をスタートするにあたり、まず最初に必要なものとは何でしょうか。

たとえばみなさんが旅に出るとき、その前に何をしますか。

旅に必要なものを準備しますよね。

それと同じように、「魂」つまり〈愚者〉もまた、この旅を始めるためには「準備」が必要です。

そこで〈1:魔術師〉では旅の準備がテーマとなります。

そして、このカードがもつ「1」という数字は旅の準備が整っているということを象徴しているのです。

「1はある」、だから「1から創り上げることができる」。

つまり、旅の準備である「1」がすでに整っているということを伝えています。

では、この「旅の準備」とは何のことでしょうか。

次のステージを始めるための「1」

大アルカナの世界は「魂の成長物語」です。

1~21の大アルカナを1ステージとし、21をクリアしたら再び1から始まっていきます。

「魂」が1ステージを終える毎に、また〈1:魔術師〉のステップが訪れ、2,3,4・・と進みながら、らせん状に上へ上へと昇っていきます。

〈1:魔術師〉が意味する「1」という数字は「旅の準備はすでに整っている」という意味をもつと先ほどお伝えしました。

この「1」は、つまり「前のステージ」で培ってきた経験や学びのことでもあるのです。

ひとつのステージを終えた「魂」が次のステージに上がるとき、「魂」そのものはレベルアップしているはずです。

つまり、次のステージに上がる準備が整っているから、ステージアップできるのです。

その「次のステージに上がる準備」が「1」という数字に表れています。

「物語が始まるための”1”がすでにある」

この「1」という数字には、前のステージで得た「能力」「知恵」「知識」など「魂の学び」がすべて集約されているのです。


1:魔術師|「旅の準備」と【四大元素】

〈魔術師〉の前に置かれたテーブルの上には何かの道具が並んでいます。

これらが意味することは何でしょうか。

答えは、「この世を創る四大元素」。

〈魔術師〉は「魂」がその「意図」をこの世で実現していく際の「動力源」を用意してくれているのです。

世界は【四大元素】で創られている

ここでタロットの世界でもおなじみの「四大元素」について触れていきます。

四大元素とは「火」「水」「地」「風」の4つの元素(エレメント)のことです。

この世界は「四大元素」で創られています。

魔術師の前に置かれたテーブルの上に並んでいるのは、

カップ(杯)・ペンタクル(コイン)・ソード(剣)といった3つの道具です。

さらに〈魔術師〉が天に掲げているのはワンド(棒)です。

これらの道具はそれぞれ「四大元素」の象徴(スート)とされています。

各元素(エレメント)と象徴(スート)の関係は以下の通りです。

🌟エレメント:「水」「地」「風」「火」
🌟スート:杯・コイン・剣・棒

・カップ(杯)=「水」

・ペンタクル(コイン)=「地」

・ソード(剣)=「風」

・ワンド(棒)=「火」

また、これらは身近な物や事象に関連しています。
大まかなキーワードは以下の通りです。

・カップ(杯)=水・・「感情」「愛情」「芸術」

・ペンタクル(コイン)=「土」・・「現実」「経験」「財産」

・ソード(剣)=「風」・・「情報」「知識」「言葉」

・ワンド(棒)=「火」・・「理想」「情熱」「活力」

📒「四大元素」については別の記事で詳細を解説します。

1:魔術師|準備万端のステップで必要な感情とは

さて、せっかく準備してもらっていても、その道具を使えなければ何の意味もありませんね。

「1から始める準備は整っている」。

始められるということは、これらの道具を使いこなすことができるということです。

〈1:魔術師〉は前のステージを終え、レベルアップした「魂」が次のステージに挑戦するために必要な道具を揃え「魂」を迎えました。

彼はその「魂レベルに合った道具」を出してくれるいわば魔法使いです。

だからここに揃っている道具は「魂」が使いこなすことができるものです。

前のステージで成長した「魂」は、ここから先の旅路で、これらの道具を使いこなしながら、2,3,4・・・と、先へ先へ進んで行きます。

「揃えた道具はすべて魂が使いこなすことができるもの」。

ここでいう「使いこなす」とはその「能力」があるということです。

そして、道具を使いこなす「能力」を活かすためには、「知識」も必要です。

さらに、これら4つの道具をそれぞれの特性を活かしながら活用するには「応用力」も必要になります。

ただ、実は「能力」や「知識」や「応用力」があるだけでは次のステージをはじめることはできません。

では、あと必要なことは何でしょうか。

物事を始めるためには必ず必要なこと。必要な感情。

それは、「やろうとする熱意」です。

人は何かを始めようとするとき、始める「意欲」がなければ一歩踏み出すことはできません。

あるいは、何かを始めようとするときは「目標」や「ビジョン」があるはずです。

次のステージを進むための道具が一通り揃い、それを使いこなす能力があるならば、これらを「何に使うか」「どう活用するか」といった「理想の未来」を浮かべるでしょう。

それに、これはこう使おう、という「目標」もあるでしょう。

この物事を始める際に不可欠な「ヤル気」を象徴しているのが、〈魔術師〉が右手に掲げているバトンのような棒(ワンド)なのです。

〈1:魔術師〉のカードには、このように旅に出発するための道具とそれに関わる熱意やビジョンが込められています。

準備が万端というメッセージが伝えることとは

「今」ここにいる「魂」のレベルに合った道具はすべて揃えた。

次なる旅へ出発するための「準備は万端」。

「ヤル気」も充分。

ただ、「万端」なだけ。

ただ、「ヤル気」があるだけ。

〈1:魔術師〉のカードは物理的にも精神的にも「準備が万端」なだけで、実はそれ以上でも以下でもありません。

道具を使いこなす「才能」も「アイデア」もあるけれど、ただそれだけなのです。

〈魔術師〉は、ただ「これから始まる旅に必要なものを揃えた」だけです。

それをどう使うか、あるいは使わないか、そもそも持って行くか行かないか、そんなことはいっさい口出ししていません。

ここで「大アルカナの世界」をおさらいしてみましょう。

「大アルカナの世界」はその人の「人生」や「転機」、「魂の成長」といった莫大なスケールの世界観で成り立っていましたね。

この〈1:魔術師〉のカードを「大アルカナの世界」という視点で眺めてみると、このカードに対するイメージはどんな様子でしょうか。

「始める準備は整っている」「始めるか始めないかはあなた次第」といったスタンスのカードがあなたに及ぼす影響の大きさは恐らく計り知れないでしょう。

「あなたのレベルに合った」「あなたに必要なもの」をすべて揃っている状態で、あなたは次にどう動きますか、動きませんか。といった問いを投げかけている場合もあれば、

それにも関わらず動かない理由は何か、と問われる場合もあるでしょう。

ここで出す答え次第で、その人の今後の人生は大きく変わっていることは間違いないでしょう。

1:魔術師|背景の黄色は祝福の色

「黄色」は「祝福」を意味する色です。

〈魔術師〉の「はじまり」を意味する「1」、「準備万端」というメッセージは、「大いなる存在」に祝福されています。

つまり「魂」の次のステージでの学びは、そのスタート地点で祝福されているのです。

また、〈1:魔術師〉の「始めるか始めないかはあなた次第」といったスタンスも「大いなる存在」から「いいね👍」をされています。

あるいはこの背景の黄色は、レベルアップした「魂」が「次のステージ」で使うための道具を手に入れることに対する祝福とも言えそうです。


1:魔術師|カードナンバーとイメージカラー

「1」と「赤」

〈魔術師〉のカードは「1」を担い、イメージカラーは身に纏う衣類や周囲の植物の色からも分かるように、「赤」と「白」です。

まず、「1」は「最初の数字」。

徒競走ならナンバーワンは勝利の番号ですね。

また、「1」は一番に秀でる、一番最初に勝ち取るなど、前へ前へ出るようなイメージです。

こうした「1」の性質と、〈魔術師〉のカードに描かれたモチーフの「赤」はとても性質が似ていると言えます。

「赤」は「火」や「血液」を連想させる色です。

燃えるような「情熱」、「意欲」、「熱意」、血がたぎるような「本能」「闘争心」「エネルギッシュさ」といった意味合いがあります。

「1」の「一番に勝ち取る」とか「一番最初に到達する」といった自主的なエネルギーと通じるものがありますね。

「1」と「白」

では一方、「白」はどうでしょうか。

「白」は「純粋」「純真」「無垢」を意味する色です。

あるいは「高次元の存在」や「高潔さ」といった意味もあります。

また、「無」「何色でもない」「空っぽ」といった意味合いもあります。

「白」はポジティブでもネガティブでもない、まだ何色にも染まっていない色。

すべての色を反射する透明感のある色です。

この「何もない」「何者でもない」といったイメージは「0」と合致しますが、ここに「何か」を加えて「何色かに変化する」、その前の色である「白」は、「はじまり」を意味する色でもあります。

この「はじまり」の前段階の「白」という色は、すでにここにある「1」と通じるものがありますね。

今は未だ白(無)だけれど、これからここに色を加えていく。

そのための「白」。

すなわち、「1」から創り上げていく「物事のはじまり」の「白」です。


1:魔術師|創造する準備はできている

いかがでしたか。

〈1:魔術師〉の世界観を深めることができましたか。

〈魔術師〉のイメージがあなたの中に広がったでしょうか。

このカードにはタロットの世界で重要な【四大元素】や「魂の成長物語」に必要な一番最初の「ヤル気」、「魂」がステージアップするとはどういうことかといったとても大事なテーマが詰まっていましたね。

〈魔術師〉は実際のリーディングにおいても重要な気づきを与えてくれるカードの中の一枚です。

ウェイト版タロットの作者であるウェイト=スミスは著書「シークレット・オブ・ザ・タロット」の中で〈1:魔術師〉を「成功」のサインと位置づけています。

つまり、〈1:魔術師〉は「始めるための準備は万端」であることを伝えると同時に、その始めようとしている物事が「成功する」という兆しをも伝えていると言うことです。

リーディングにおいてその物事がなんであれ、そしてこのカードがどのポジションに出ていても、それは変わらないということです。

であるならば、〈1:魔術師〉は「成功するための準備は万端」というメッセージを伝えるカードと言えます。

あのテーブルの上に出そろった道具は、〈魔術師〉が掲げている「情熱」をもって「魂」を「成功」へ導く鍵となるのでしょう。


おわりに|タロットの世界はイメージを膨らませて

今回は〈1:魔術師〉を取り上げて解説しました。

〈0:愚者〉の回でもお伝えしましたが、タロットはそのカードの意味を一生懸命覚えようとしなくても大丈夫です。

こんな風に、カードのもつ背景やストーリーをイメージとして膨らませていく。
そしてそのカードの存在を、自分の感じた印象で定着させていく。

こうした捉え方をしていくことで、自然とカードが伝えるメッセージを受け取れるようになります。

頭に刻む丸暗記ではなく、心に馴染ませていく作業が大切です。

今回はこのように進めてきましたが、ぜひご自身でもカード一枚一枚と向き合う時間をもってご自身なりの世界観を堪能してください。

「大アルカナの世界」はまだ始まったばかりです。

これからも一緒にこの世界を深めていきましょう。

📖次の記事を読む▶〈2:女教皇〉


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