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はじめに|「心で感じるタロット」をあなたへ
ito therapy session【タロットで自己対話】では、タロットと誠実に向き合うことを大切にしています。
そして、カードのキーワードをなぞるだけではなく、そのカードが担う世界、放つ空気や温度、その場の雰囲気を感じ取ることで、実際のリーディングをより豊かに、実りある体験にしていきます。
「心で感じるタロット」は、ito therapy session におけるタロットリーディングの基本です。
小アルカナ|〈ペンタクル〉の世界を探求しよう
小アルカナは、私たちの日常の中で生まれる感情や出来事を、豊かな象徴で映し出してくれるカードたちです。
〈ペンタクル〉は「地」のエレメントに属し、
物質的な現実や価値観、時間をかけて積み上げていく経験や知恵、その先にある成長を表します。
この記事では、〈ペンタクル〉のコートカード(人物札)について解説します。
カードそれぞれが描く「地」の物語に、ぜひ静かに耳を澄ませてみてください。
〈ペンタクル〉の世界観を体感しよう
まずは、こちらの記事をご覧下さい👇
【タロットで自己対話】「小アルカナ」〈スート〉の世界観|《 ペンタクルの世界 》を徹底解説
これからカード一枚一枚について見ていく前に、〈ペンタクル〉という世界を体感しておくと、カードが伝えたいメッセージをよりスムーズに受け取ることができます。
「小アルカナ」についてざっくり知りたい方はこちらをご参照ください👇
【タロットで自己対話】『小アルカナとは』|日常を映す〈4つのスート)と〈構成〉をやさしく解説
〈ペンタクル〉を含む四大元素(エレメント)についてはこちらをご覧下さい👇
【タロットで自己対話】|この世界を創る「四大元素」概要を徹底解説!
数字についてはこちらで詳しく解説しています👇
【タロットで自己対話】数字が伝えるメッセージを感じよう
📖小アルカナの記事一覧「目次」
小アルカナ|〈ペンタクル〉カード解説
こちらは「小アルカナ」〈ペンタクル〉のコートカードです。
今回はこちらのカードをご紹介します。
〈ペンタクル〉の世界の「コートカード」たちは、いわゆる「現実主義」。
「そこに価値があるのか」ということを大切にする堅実的な人たちです。
コートカードの〈エレメント構造〉を知る
コートカード(ペイジ・ナイト・クイーン・キング)は、
それぞれの「役割」に応じて、「地」・「風」・「水」・「火」のエレメントが割り当てられています。
これは、単なる年齢や立場の違いではなく、~その人物が持つ「本質的な気質」~を表しています。
役割 | ベースとなるエレメント |
---|---|
ペイジ(Page) | 地(Earth) |
ナイト(Knight) | 風(Air) |
クイーン(Queen) | 水(Water) |
キング(King) | 火(Fire) |
〈スート〉のエレメント × ベースのエレメントで読む人物像
さらに、これらの役割ごとのエレメントに、
〈スート〉のエレメント(ワンド=火、カップ=水、ソード=風、ペンタクル=地)
が掛け合わさることで、
それぞれのコートカードの性質が立体的に見えてきます。
〈ペンタクル〉×「ペイジ」|学び始めた努力家
「ペイジ」とは、王や騎士に仕える若い「小姓」のことです。
その行動範囲は狭く、周囲へ与える影響は小さいながら、小回りがきくのが特徴です。
「ペイジ」という役職は、「地」を割り当てられています。
つまり〈ペンタクル〉の「ペイジ」は、「地」×「地」の性質をもっているということです。
「地」は、地道にコツコツ努力する性質です。
〈ペンタクル〉という「現実的」で「堅実」なエネルギーと、コツコツ努力を重ねる性質が合わさった〈ペンタクル〉の「ペイジ」は、
研究熱心で探究心に溢れた忠実な部下というイメージ。
また、「ペイジ」という若さ、フレッシュさがありながらも、
マイペースで何事にも動じない、安全な道を一歩一歩進んでいくという保守的な一面もあります。
絵柄から〈ペンタクル〉の「ペイジ」を深めてみよう
「ペイジ」が見つめている〈ペンタクル〉は、彼にとって「価値があるもの」。
彼の「学び」や「探求心」が向かう物事の象徴です。
「ペイジ」が〈ペンタクル〉をじっと見つめている様子は、向上心の表れです。
また、「ペイジ」の衣装に注目してみると、「赤」は情熱、「緑」は若々しさや生命力、「オレンジ」は希望の象徴です。
さらに、足下に広がる草原は「安定した状況」を表しています。
そして、背景の青い山が表すのは「未来へ向けた目標」。
山が遠くに描かれていることから、「ペイジ」の目標への歩みはゆっくりと進んで行くということでしょう。
これらのことから、〈ペンタクル〉の「ペイジ」は自分が学びたいことに対してまっすぐに向き合い、地道に学びを積んでいく若者であることが分かりますね。
彼は見習いという立場だからこそ、自分のペースで興味のある学問に時間を費やすことができます。
ただ、その集中力が時に視野を狭めることにも。
探究心が行き過ぎて浪費につながることもあるでしょう。
〈ペンタクル〉×「ナイト」|下準備は怠らない勤勉家
「ナイト」とは、馬に乗って働く若い「騎士」のことです。
「ナイト」という役職は、「風」を割り当てられています。
「風」というと、どんなイメージがあるでしょうか。
「ナイト」の役職でいう「風」は、「行動派」「素早さ」「広範囲」といった「動き」や「広さ」にその性質が表れそうですが、
〈ペンタクル〉の「ナイト」はこの「スピード感」はありません。
それは、彼があくまでも〈ペンタクル〉という「地」の世界の住人だからです。
「地」はじっくり、コツコツ、地道に、時間をかけて、といった性質でしたね。
そして、その過程にも、結果にも、価値を見出していきます。
その姿勢は常に「現実的」であり、「確実さ」を求めます。
このように、「地」と「風」は共通点がないエレメントです。
そんな異なる要素が混在する〈ペンタクル〉の「ナイト」は、どんな人物なのでしょうか。
〈ペンタクル〉×「ナイト」|「風」の性質は「判断力」に現われる
ここで、「風」というエレメントのおさらいをしましょう。
「風」は〈ソード〉と関連があるエレメントでしたね。
〈ソード〉は「剣」、「刀」のことです。
たとえば「一刀両断」という言葉があるように、〈ソード〉は物事を「判断」するといった意味合いがあります。
また、「単刀直入」という言葉のように、〈ソード〉は「前置きなしに要点をつく」といった意味合いもあります。
つまり、体の動きの「速さ」という性質がある一方で、頭の回転の「速さ」という性質もまた持ち合わせているということです。
〈ペンタクル〉の「ナイト」の場合は、この「風」の性質の内、「頭の回転の速さ」という方に特化します。
彼の仕事は、「地に足が付いた考え方」を軸に、「優れた判断力」で物事に挑み、「確実に成果を上げる」ことです。
絵柄から〈ワンド〉の「ナイト」を深めてみよう
「ナイト」は地面に4本の足をしっかり着けて立ち止まっている馬に乗っています。
この馬は「黒」で描かれています。
タロットにおいて、「何かに乗っている誰か」が描かれている場合、
「何か」は「誰か」の性質を表します。
この場合、黒い馬が「ナイト」の性質を物語っています。
〈ペンタクル〉×「ナイト」|「黒い馬」が表す性質とは
「黒」はどんな意味合いの色だったか覚えていますか。
「黒」は「停滞」「限界」「時間がかかる」といった意味合いがありますね。
そして、ここに描かれている馬は止った姿で描かれています。
馬自体は「行動」の象徴ですが、ここに描かれている「立ち止まっている」「黒い馬」は、動く気配がありません。
この黒い馬は、「ナイト」の辛抱強さを表しています。
また、静止した状態は「安定感」も見て取れます。
立ち止まってはいるものの、彼の役職は「ナイト」ですので、もちろん動いて仕事をします。
ただし、その動きは「確実な結果を見据えた」「着実な進展」を目指すものなのです。
〈ペンタクル〉×「ナイト」|「姿勢」と「視線」が表す性質とは
「ナイト」の姿勢がまっすぐに伸びていることから、彼が「堅実」で「安定」した人物であることが分かります。
また、この「ナイト」が持っている〈ペンタクル〉。
よく見ると、彼の視線は〈ペンタクル〉には向いていません。
このことは、彼が未来への目的をはっきりと持っている人物であることを表しています。
さらに、彼がいる場所はどこでしょうか。
ここは耕地です。
まだ作物はできていませんが、作物を育てるための準備はできている状態です。
〈ペンタクル〉の「ナイト」の仕事ぶりとは
〈ペンタクル〉の「ナイト」は「現実的な価値」を大事に物事を進めていきます。
そのために、
・物事を始める前には下準備をする
・物事を進める際は地道な努力でコツコツがモットー
・物事を着実に進展させる実用的で優れた判断力がある
・その結果、確実な成果を上げていく
このようなイメージです。
以上のことから、〈ペンタクル〉の「ナイト」が実際のリーディングで登場した場合には、このような人物を象徴しているといえるでしょう。
たとえば、
・会社では会計課に所属し、責任感の強い若きルーキー
・正確さが問われる精密な仕事を任された有能な人材
・用意周到さが信頼できる勤勉な青年
・献身的に粘り強く、実益を上げる働き者
けれど、〈ペンタクル〉の「ナイト」は、時にマイペースさが過ぎると「仕事が遅い」「自分のやり方を曲げない頑固さ」が出ることも。
保守的な考え方に偏りすぎて新しいアイデアを受け入れられない一面も持ち合わせています。
〈ペンタクル〉×「クイーン」|良妻賢母
「クイーン」とは、「王妃」のことです。
王の妃という位にあるため、自らで動いて働くということはありません。
また、「クイーン」という役職は、「水」を割り当てられています。
〈ペンタクル〉の「クイーン」は、「地」×「水」の性質をもっているということになります。
「水」は感情のエレメントでしたね。
「地」の「安定感」「堅実さ」という性質と、「水」の「感情」「愛」といった性質を併せ持つ
〈ペンタクル〉の世界に生きる「クイーン」は、「寛大さ」や「包容力」をもっています
また、この「クイーン」の「水」の性質は、「精神的な安定」や「安心感」といったところに現われます。
さらに、〈ペンタクル〉は「地」のエレメントの象徴であることから、「受動的」「保守的」といった意味合いもありますので、
〈ペンタクル〉の「クイーン」の性質は、常に地に足が付いた考え方で大切なものを育み守るといった力に長けている面もあります。
絵柄から〈ペンタクル〉の「クイーン」を深めてみよう
このカードにはいくつものモチーフが描かれています。
まずはクイーンが両手に持つ〈ペンタクル〉です。
彼女はうつむいて〈ペンタクル〉をじっと見つめています。
じっと見つめているということは、「深く物事を考えている」ということです。
つまり彼女は、「物質」「財産」といった「現実」について、深く考えを巡らせているのです。
「何が得で何が損か」ということを「現実的に」思案している。
そんな〈ペンタクル〉の「クイーン」は、「知恵が豊か」で「堅実」な「実利主義」の女性なのです。
続いて、「クイーン」がいる場所について掘り下げてみましょう。
彼女は「庭園」にいます。
頭上にはバラのアーチ、足下にはウサギが描かれています。
「庭園」は豊かさや安心、安全といったことを象徴しています。
また、バラのアーチや植物が豊富に描かれていることから、「クイーン」が自然との繋がりが強い人物だということが分かります。
これらのことから、〈ペンタクル〉の「クイーン」は
先を見据えた「堅実」で「着実」な積み重ねがさらなる「豊か」に繋がっていることを知っている人であり、
長期的な計画を立てて「財」を築いていく能力がある「現実主義」な女王であるといえます。
〈ペンタクル〉×「キング」|財力・実力・知的能力の象徴
「キング」とは、「王」のことです。
一国を治める立場にあり、「ナイト」や「小姓」の上司的存在でもあります。
「キング」という役職は「火」を割り当てられています。
つまり〈ペンタクル〉の「キング」は、「地」×「火」の性質をもっているということです。
「地」の「財産」「知恵」「堅実」といった性質と、「火」の「野心」「本能」「行動力」といった性質を併せ持つ〈ペンタクル〉の「キング」は、
生まれ持った才能を活かして「目に見える成果」「物質的な豊かさ」を手に入れた一国の王です。
彼はいわゆる「成功者」です。
彼が手にしている〈ペンタクル〉に描かれている「五芒星」は、「万物」を表します。
この「キング」は、つまり「全ての物を手に入れた」といえるでしょう。
絵柄から〈ペンタクル〉の「キング」を深めてみよう
〈ペンタクル〉の「キング」は、「ペンタクルの物語における到達点」です。
「キング」は豪華な装飾が施された王座に座っています。
身につけている衣装も実力で手に入れた富の象徴です。
背景の右側に描かれているのは彼の王国でしょう。
左側の青い山は、もはや「豊かさ」で隠れています。
つまり、彼はすでに「地道な努力」から卒業しており、今後は築き上げたこの王国を繁栄させていくことに専念するということです。
〈ペンタクル〉の「キング」には、その才能も知性も経済力も備わっています。
そんな彼の王国の繁栄は、彼の実力だけでなく、「ペイジ」や「ナイト」の働きがあってこそ。
そして、「クイーン」のサポートもまた、欠かせない要素でしょう。
コートカード|実在する人物を象徴するカードたち
実際のリーディングでコートカードが展開された場合、これらのカードは実在する人物を表している場合があります。
たとえば「ペイジ」であれば、「ペイジ」のような少年、あるいは「ペイジ」のような地位の男の人。
たとえば「ナイト」であれば、「ナイト」のような若い男性、あるいは「ナイト」のような立ち位置の男性といった解釈ができます。
または、その性別にかかわらず、「ペイジ」のような性質を持った人、という読み方もできます。
たとえば「ナイト」は若い男性ですが、「ある女性の中のナイトのような男性性」であったり、
「クイーン」は女性ですが、「ある男性の中のクイーンのような女性性」という捉え方もできるのです。
人は誰でも、男性性と女性性の両方を持ち合わせています。
そして、どんな人でも、その場に応じて「顔」を使い分けています。
同じ人物でも家庭での顔と職場での顔は全く違うでしょう。
女性でも男性性を発揮するべき場所があり、男性でも女性性を発揮する場所があるのです。
コートカードを読む際は、そんな「人」の内面にもフォーカスしてみると、より深いリーディングができるようになります。
おわりに
いかがでしたか。
〈ペンタクル〉の「コートカード」たちの性質や存在意義について、深めることができたでしょうか。
〈ペンタクル〉のコートカードたちは、現実に根ざした豊かさをどのように築き、それを他者と分かち合うかを教えてくれます。
彼らは〈ペンタクル〉という「地」のエネルギーを纏った世界で、
それを世界へと届けていく使命を担っています。
そんな彼らの特性を理解しておくことで、実際のリーディングがより具体的になり、実用的な活用ができるようになります。
ぜひご自身の中でも自由に探求してみてください。
また、これまでにご紹介した〈ペンタクル〉のカード14枚のまとめ記事も執筆予定です。
逆位置の捉え方なども解説しますので、楽しみにお待ちください。
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