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はじめに|ito therapy【タロットで自己対話】タロットカード解説
「タロットカードの意味をもっとわかりやすく知りたい」「暗記ではなく、感覚的にカードを読めるようになりたい」──そんな方のために、このシリーズでは「ito therapy」の視点からタロットカードを一枚ずつ解説していきます。
「ito therapy」では、イメージの世界を大切にしています。
カードの意味を丸暗記しようとせず、描かれたシンボルや世界観を自分なりのイメージで感じ取ってみてください。
難しく考えなくても大丈夫。
タロットは、あなたの心の内側と自然に響き合いながらメッセージを届けてくれるツールです。
ぜひ、セルフリーディングの時間にお役立てください。
📒ito therapyについてはこちらを参照:ito therapy session公式ホームページ
タロットの基礎が分かる|ito therapy 【タロットで自己対話】の記事
【タロットで自己対話①】|「私らしさ」に出会う旅のはじまり
初心者向け【タロットで自己対話②】|タロットは難しくない。自由でやさしいツールです
【タロットで自己対話③】セルフリーディングの前に|心と空間を整える5つの準備
【タロットで自己対話④】タロットカードの全体像|大アルカナと小アルカナの違いとは?
これまでの【タロットで自己対話】大アルカナ解説シリーズ
📒【大アルカナの世界】を復習する
◆〈0:愚者〉を読む
◆〈1:魔術師〉を読む
◆〈2:女教皇〉を読む
◆〈3:女帝〉を読む
◆〈4:皇帝〉を読む
◆〈5:法王〉を読む
◆〈6:恋人たち〉を読む
◆〈7:戦車〉を読む
◆〈8:力〉を読む
◆〈9:隠者〉を読む
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10:運命の輪|宇宙の「時間」を司る
こちらは〈10:運命の輪〉のカードです。
まずはこの絵柄をじっくり眺めてみましょう。
タロットカードには一枚一枚、意味が込められています。
その絵柄やモチーフは、それぞれのカードが持つ世界観やメッセージを「象徴」として伝えてくれています。
けれど、実際にリーディングを行うときにまず大切なのは、「第一印象」です。
並べられたカードを細かく一枚ずつ読む前に、まずは全体を眺めてみます。
ito therapy sessionにおけるタロットリーディングでは、その場に偶然そろったカードたちが、どんな物語を描いているのか、その世界全体を大事にします。
そこに出ているカード全体が醸し出す空気感や流れ、そこから感じとれる「全体像」にこそ、気づきのヒントが隠されています。
カードに描かれたモチーフや意味は、あくまでその世界観を深めるための「道しるべ」。
先に意味を覚えてから読もうとするのではなく、自分がそのカードから何を感じ取ったか、イメージを広げることが大切です。
この【タロットで自己対話】シリーズでは、大アルカナのカードを一枚ずつ取り上げ、カードの世界を丁寧に見つめていきます。
さて、〈運命の輪〉の世界から、あなたはどんなイメージが広がりそうですか。
全体を見渡して、このカードからどんな印象を受けますか。
このカードの世界では、どんなストーリーが紡がれているのでしょうか。
細かい部分から意味を読み取る前に、
このカードから受ける第一印象を大切にしましょう。
10:運命の輪|イメージを広げてみましょう
あなたはこのカードからどんな印象を受けましたか。
今、あなたの胸の内にどんな感情がありますか。
今、あなたの胸の内にある感情を大事にしていきましょう。
〈10:運命の輪〉の世界を読み解いてみよう
さて、それでは一緒に〈運命の輪〉の世界を感じていくことにしましょう。
まずはじめに、ここはどこでしょうか。
この世界では、どんな音が聞こえてきそうですか。
温度感はどうでしょうか。
匂いはしそうですか。
〈運命の輪〉の世界をあなたの「五感」で感じてみましょう。
〈10:運命の輪〉の世界を「体感」しよう
いかがですか。
何か聞こえてきましたか。
どんな音ですか。
その音はどこから聞こえてきますか。
空気感はどうでしょう。
あなたにとって、ここは温かそうですか。それとも寒そうですか。
丁度良い温度でしょうか。
明るさは?
広さはどうでしょうか。
高さは?
あなたがこの世界にいるとしたら、あなたはどこにいるでしょうか。
あなたにとってこの世界は心地よいですか。
それとも居心地が悪く感じますか。
この世界の中にいるあなたの心の中に、今どんな感情がありますか。
「運命の輪」|絵柄からイメージを広げてみよう
それでは次に、この〈運命の輪〉の絵柄に注目してみましょう。
あなたが最初に気になった部分はどこですか。
あなたが一番その心に留まる箇所はどこでしょうか。
その気になるところからどのような感情が生まれますか。
次は色です。
このカードの中で、あなたは何色が気になりますか。
その「色」からどんなことを感じますか、
あなたはその「色」にどんなイメージがありますか。
次はストーリー。
ここに描かれている物、生き物たちは何をしているのでしょうか。
これらのモチーフが醸し出す空気感、雰囲気、そこからあなたは何を感じますか。
「運命の輪」|タイトルからイメージを広げてみよう
このカードには『運命の輪』というタイトルがついています。
『運命の輪』と聞いて、あなたはどんなことをイメージしますか。
「運命」の「輪」と呼ばれているのは中央に描かれているオレンジ色の円盤のようなものです。
これが「運命」に関わっているのでしょう。
では、この円盤のような物体はどのように「運命」に関わっているのでしょうか。
「運命の輪」|絵柄からカードの世界を読み解いてみよう
タロットカードの世界観を感じていくとき、
そのカードについて、自分なりに物語を作ってみるのも良いでしょう。
また、そのカードを見た第一印象を書き留めておくのも良いでしょう。
タロットカードの第一印象を感じていくときは、単に見た目を書くのではなく、そのカードの世界へ一歩、二歩と入ってみること、そこで聞こえる音、感じる温度、匂いなど、「五感」で体感することをおすすめします。
そして、その他気づいたことはなんでもよいので、「まるでそこに自分がいるような」感覚で書き出してみると良いでしょう。
さらに、そのときの自分の心にフォーカスし、どんな感情を抱いているかということを感じていくとよいでしょう。
そうすることで、自分の中にそのカードの世界観が定着します。
そして、そのカードがもつ本質を「知識」として得たとき、「知識」ナシで得た自分の印象と自然に融合していきます。
このようなカードの捉え方に慣れていくと、「感じるタロットシーディング」を実現できるようになります。
さてここで、もう一度このカード全体を見渡してみましょう。
ここはどこでしょうか。
水色の背景に、四隅の灰色の雲。
ここは空のように見えますね。
ここからは、いよいよ〈10:運命の輪〉の世界に描かれているモチーフを感じていくことにしましょう。
中央に描かれているものは何か
まず最初は、中央に大きく描かれている円盤に注目してみましょう。
「運命の輪」と呼ばれるこちらの円盤には、周りに文字のようなものが描かれています。
そして、放射状に線が引かれ、中央には記号のようなものも並んでいます。
R・O・T・Aの文字は「車輪」という意味の言葉になります。
また、R・O・T・Aの間に書かれている文字はヘブライ文字です。
これは「テトラグラマトン」と呼ばれ、神の名を表わす 『神聖四文字』です。
さらに、放射線の間に刻まれた記号は錬金術と関連する4つの元素を表しています。
錬金術とは、古代から中世にかけて世界各地で研究された神秘的かつ哲学的な学問体系です。
人間の本質や宇宙の秘密を解き明かすこと、物質だけでなく精神や宇宙の真理を探求することを試みた学問です。
「神様の名前」や「錬金術」、「宇宙の真理」「4つの元素」といったキーワードを聞いて、どんなことをイメージしますか。
神々の名前や錬金術に関わる四大元素が刻まれているこちらの「車輪」、色はオレンジです。
オレンジは「動的」な意味をもつ色です。
実は、この「車輪」はものすごいスピードで回転しています。
「車輪」は「物事が常に変化し、あらゆることが留まることなく移りゆくこと」を象徴しています。
ここで、改めて大アルカナの世界にいて考えてみましょう。
大アルカナの世界は「魂の成長物語」でしたね。
大アルカナの世界観」を復習する▶
【タロットで自己対話】「大アルカナ」完全解説|大アルカナの世界を理解しよう
では、「魂」の成長物語において、「常に変化し、留まることなく移りゆくもの」とは何でしょうか。
「運命の輪」は神々の名前、錬金術の四大元素を刻み、空の高い場所に浮かんでいます。
しかも、猛スピードで回転しています。
そして、これが「常に変化し、留まることなく移りゆくもの」を象徴してます。
留まることなく、猛スピードで過ぎ去っていくものとは何か。
ここまでのイメージで、改めてこちらの「車輪」を見たとき、あなたにはこの「車輪」が何に見えますか。
神々の名前を刻み、人間の本質や宇宙の秘密を解き明かす錬金術に関わる四大元素が記されている「車輪」です。
この「車輪」が何であれ、〈運命の輪〉が担う世界において、
「車輪」には人間の力ではあらがえない神の力が働いています。
「常に変化し、留まることなく移りゆくもの」は、私たちにはどうすることもできないのです。
四隅に描かれた生き物が象徴するものとは
さて、それでは次にこの円盤の周りにいる生き物たちに注目していきましょう。
スフィンクスが象徴する物事とは
まずは、中央で円盤の上に座るスフィンクスです。
このスフィンクスに見覚えがあるでしょうか。
スフィンクスが登場する大アルカナといえば、どのカードでしたか。
二頭のスフィンクスが描かれた大アルカナのカードがありましたね。
スフィンクスが引いていた乗り物。
〈7:戦車〉でしたね。
〈7:戦車〉の世界では、二頭のスフィンクスは「理性と本能のバランスを取りながら進む」ことの象徴でした。
この〈10:運命の輪〉でも、スフィンクスは「平等」「平穏」の象徴として描かれています。
〈運命の輪〉は空や宇宙に近い存在なので、この場合の「平等」や「平穏」のスケールは「この世」ということになります。
「この世の平等や平穏」の象徴がここに描かれているスフィンクスです。
また、このスフィンクスは剣を持っています。
剣は「裁き」の象徴です。
つまり、このスフィンクスは「運命を裁く」役割を担っています。
四隅に描かれている生き物たちが象徴する物事とは
続いてカードの四隅に描かれている羽の生えた生き物たちを見てみましょう。
これらの生き物は聖人・聖獣です。
左上から「天使」「鷲」「牡牛」「獅子」が読書をしている様子が描かれています。
この生き物たちは【四大元素】の象徴として描かれています。
それぞれが象徴するものはこちらの通りです。
・翼のある人間=「水」
・鷲=「火」
・翼のある牡牛=「風」
・翼のある獅子=「地」
ここで、【四大元素】について振り返ってみましょう。
【四大元素】というキーワードから思い出すカードはありますか。
これまでに学んできた大アルカナのカードで一番最初に【四大元素】が登場したのはどのカードでしたか。
【四大元素】とは、「万物は風火水土(地)の四つの元素から成り立っているという思想」です。
この世界は【四大元素】で創られています。
【四大元素】は〈1:魔術師〉で初めて登場しましたね。
〈10:運命の輪〉に描かれている聖人・聖獣は、「この世界は四大元素で成り立っている」ということを象徴しています。
言い換えれば、「四大元素がすべて揃ったとき、物事が起こる・動き出す」のです。
しかし、この「四大元素がすべて揃うとき」というのはどういうことでしょうか。
〈運命の輪〉は「常に変化し、留まることなく移りゆくもの」であり、
「四大元素がすべて揃うとき、物事が動き出す」ことを象徴している。
あなたはここからどんなことをイメージしますか。
ヘビやキツネ顔の生き物が象徴する物事とは
さて、円盤の左側には「蛇」が、また円盤を担ぐように「狐の顔をした生き物」が描かれています。
この生き物たちは「だます」「化ける」といったキーワードが挙げられます。
蛇は〈6:恋人たち〉にも描かれていましたね。
〈運命の輪〉は神々の象徴であり、人間の力ではあらがえない神の力が働いています。
ここに描かれている生き物たちは、そんな神聖な世界でも、トラブルや失敗を引き起こし兼ねない存在が常に控えているということを象徴しています。
「常に変化し、留まることなく移りゆくもの」
猛スピードで回転している〈運命の輪〉は、近づきすぎたら危険そうですね。
その「車輪」の最も近くに描かれているのがこの二体の生き物です。
これらの生き物たちは神々の名前が刻まれた「車輪」の聖域にいとも簡単に、難なく近づけるのでしょう。
〈10:運命の輪〉|数字からイメージを広げてみよう
絵柄の次は、数字から〈10:運命の輪〉の世界を紐解いていきましょう。
「10」という数字から、あなたは何を連想しますか。
「10」は「1」~「10」の最後の数字です。
「9」は「到達」「完成」の数字でした。
その次の数字である「10」は、「1」と「0」から形作られる数字ということから「次のレベルの1」という数字でもあります。
また、「10」は「1」~「9」を経て「物事は統合される」といった意味合いがあります。
「10」は統合された先にある「より高い次元」を予感させる数字でもあるのです。
「10」はレベルアップの数字です。
そして、ステージアップした「次のステージの始まり」の数です。
「次のステージ」における「1」が「10」なのです。
「10」|「宇宙の法則」を担う数字とは
「10」は「統合」の数字であると同時に、「宇宙の法則」の象徴となる数字です。
タロットにおける「10」は、ただの数字の終わりではなく、宇宙の法則が働く「ひと巡り」を象徴しています。
「1」=始まり と「0」=無限・空 の融合である「10」は、私たちが意識していようといまいと常に働いている「宇宙のリズム」や「因果のサイクル」を示しているのです。
〈運命の輪〉が示す転換期とは、偶然ではなく、宇宙の法則に則って訪れる必然。
その背後には、目に見えない秩序が息づいているのです。
〈10:運命の輪〉|大アルカナの中心の役割とは
大アルカナは全部で22枚あります。
この内、〈0:愚者〉は大アルカナの世界を旅する主人公なので〈0:愚者〉を抜いた枚数は21枚。
〈10:運命の輪〉はこの21枚のカードのちょうど真ん中に位置しています。
大アルカナの世界では、カードはらせん状に上昇していくとお伝えしました。
「大アルカナの世界観」を復習する▶
【タロットで自己対話】「大アルカナ」完全解説|大アルカナの世界を理解しよう
大アルカナの世界では、らせん状に上昇しながらも、21枚のカードは「∞」の形に並んでいます。
「∞」が上に上に重なっていっているようなイメージです。
〈10:運命の輪〉はこの「∞」のちょうど中央に位置しています。
「運命が切り替わる」という言葉があるように、「∞」の形に並んでいる大アルカナは、〈10:運命の輪〉でカチっと切り替わります。
では、〈10:運命の輪〉を境に、何から何へ切り替わるのでしょうか。
〈10:運命の輪〉|「宇宙」と繋がる「魂の成長物語」の入り口
大アルカナの世界において、〈10:運命の輪〉は、次のステージに切り替わるスイッチャーのような存在です。
いわゆる「次元の変わり目」の位置にあります。
これまで歩んできた大アルカナの世界を振り返ってみると、この〈10:運命の輪〉のステップにきて”ちょっと様子が違うな”と感じませんか。
〈10:運命の輪〉にきて「宇宙」「神様」「錬金術」などのスピリチュアルなキーワードが出てくるようになりました。
〈1:魔術師〉から始まった「魂の成長物語」は、〈9:隠者〉でいったんの「到達」をしました。
ここまでは「自己対話」や「自分と他者」、「自分と他者がいる社会」といったことがテーマでした。
しかし〈10:運命の輪〉では、「自分」が存在する「宇宙」や「神」といった人外の存在との関わり合いがテーマとなっていきます。
まさに、ここからは「ステージが切り替わり」、「宇宙と繋がる自分」に焦点を当てていきます。
〈10:運命の輪〉|ここで「魂」が学ぶこと
〈10:運命の輪〉は「次元の変わり目」、「運命の切り替わり」の役割を担うとお伝えしました。
前のステージと次のステージの間にある「ちょうつがい」のようなイメージです。
ただし、ただの連結部分ではありません。
「前のステージ」から「次のステージ」に向かう「切り替え部分」です。
〈10:運命の輪〉は、「次のステージ」への「切り替え」を担っています。
「次元の切り替え」の時に起こる事とは
私たちが今のステージから次のステージへ進むとき、私たち自身が肌で感じることは何でしょうか。
また、それを宇宙規模で捉えた場合、そこではどんなことが起きているのでしょうか。
私たちの人生が「次のステージ」へと切り替わる時。
何が起こると、私たちは「次のステージ」へステップアップできるのでしょうか。
「魂」のレベルが上がるとき、そこには自分の裁量ではない「宇宙の法則」が働いています。
〈運命の輪〉は猛スピードで回転していて、人間の力ではあらがえない神の力が働いています。
〈運命の輪〉が登場したなら、そこには「自分の力ではどうすることもできない力」が働いているということです。
そして、そういう時にこそ物事が動き始めるということを〈10:運命の輪〉は伝えています。
では、
人間の力ではあらがえない神の力が働いている、物事が動き始める時
というのはどんな時でしょうか。
たとえば、「降って湧いたチャンス」かもしれません。
あるいは「運命的な人との出会い」ということもあるでしょう。
もしくは「いくつもの幸運なタイミングが重なった」ということもあるかもしれません。
このように、
まるで神様の仕業のような、自分では想像も及ばなかった出来事
は、ある日突然、思いがけず、驚くようなタイミングで訪れます。
〈10:運命の輪〉|伸るか反るかは自分次第である理由
〈10:運命の輪〉は神々の名のもとに、「宇宙の法則」に従って回転しています。
この「運命の輪」がもたらす「チャンス」に乗れるかどうかは、ここまでの「学び」の深さや体得してきたことが大きく影響してきます。
〈10:運命の輪〉の前のステップである〈9:隠者〉で、「人としていかに成熟できたか」。
ある日突然降ってきた「チャンス」には、
トラブルや失敗を引き起こし兼ねない存在が常に控えている
とお伝えしました。
つまり、誰も彼もがそのチャンスに乗っていけるとは限らないのです。
〈9:隠者〉で人間として成熟したからこそ、ここで訪れたチャンスや好機に乗って次のステージへ進めるのです。
〈運命の輪〉の回転速度が表すように、「チャンス」や「好機」は突如ものすごいスピード感をもって私たちの目の前に訪れ、乗り遅れたら最後、取り返しがつかなくなってしまいます。
あるいは、乗るタイミングを誤ると振り落とされることも。
「チャンス」に乗るためには「タイミング」が重要なのです。
また、「チャンス」に乗りかけたにも関わらず、その波に上手く乗りきれなかった場合はどうでしょうか。
「チャンス」を掴むにはまだ早すぎたり、身の丈に合わないことならば、思わぬ方向に流されてしまうこともあるでしょう。
〈10:運命の輪〉|「チャンス」は過去の自分がつくったもの
〈10:運命の輪〉が伝える「チャンス」とは、神様が与えてくれたギフトのようにもとれますが、実はこれまでに積み上げてきた自分の努力や学びによって「引き寄せられた」幸運です。
〈9:隠者〉で人間として成熟するまでに体験してきた様々な出来事によって、次のステージへステップアップする「チャンス」を獲得したのです。
また、この〈10:運命の輪〉の「切り替え」という特性から、
「過去に示されていることとは逆になる」というメッセージも含まれています。
つまり、実際のリーディングにおいて「過去」を示すポジションに出たカードによっては、〈10:運命の輪〉のもつ意味は大きく変わってくるということです。
しかし、どのような結果になったとしても、それは「過去の自分が引き寄せた」ことです。
そしてその「チャンス」をどう捉え、活かしていくかは「今」の自分次第なのです。
「チャンス」を活かせない時とは
〈10:運命の輪〉が伝える「チャンス」を上手く活かせない場合とは、どのような時でしょうか。
先ほど出てきた〈9:隠者〉で人として成熟しきれていないこともありますね。
その他、〈運命の輪〉の速度が遅くなり、物事が停滞したせいで、想定外に時間がかかってしまうということもありそうです。
せっかく掴んだチャンスなのに、遅々として進まない、といったイメージです。
あるいは、そもそも「今は好機ではない」のかもしれません。
「今はそのチャンスに乗るときではない」ということも〈10:運命の輪〉から受け取るメッセージの一つです。
このような捉え方は、実際のリーディングで展開したスプレッドにおいて、〈10:運命の輪〉が「逆位置」で出た場合に感じるメッセージです。
〈10:運命の輪〉が「逆位置」で出た場合、それを単純に「チャンスはこない」といった反対の意味で捉えるのではなく、
「まだ、その時ではない」
「チャンスは遅れてやってくる」
といったような読み方をしたり、
「そのチャンスはゆっくりつかみ取っていきましょう」
というニュアンスになることもあります。
いずれにしても、「好機はこない」というような単純な読み方にはならないでしょう。
〈10:運命の輪〉が纏う「格」|あくまでも、「大アルカナの世界」
「大アルカナの世界」は「宇宙規模」の広大なスケールを舞台にしています。
私たちの「魂」レベルにおける「学び」の場です。
この世界において〈10:運命の輪〉は、「10」を担うカードです。
「宇宙規模」で影響を及ぼす「大アルカナの世界」で「宇宙の法則」が働いているカードが〈10:運命の輪〉です。
〈10:運命の輪〉は、「運命を司る神々」の象徴です。
このカードが出たならば、すでに神々しい力に働きかけられているのです。
ただし、〈10:運命の輪〉が「逆位置」で出た場合、その力はすぐには発動しないかもしれません。
もう既に「宇宙の力」が関わってはきているものの、それが本格的に始動するまでには時間がかかる。
そんなイメージです。
あるいは、何かしらの理由や原因があって、「宇宙の法則」にあらがっている。
それゆえに、せっかくの恩恵を上手く受け取れていない、といったような捉え方もあるでしょう。
実際のリーディングでは、その時スプレッド上に並んだ他のカードによって、〈10:運命の輪〉の捉え方も変ってきます。
タロットリーディングの基本とは
タロットカードの絵柄には、もちろん「意味」があります。
けれど、その「意味」は「絶対」ではありません。
各カードごとに世界観があり、本質的なストーリーはありますが、それが「真実」とは限りません。
基本的な「意味合い」はあるものの、その時の問いや置かれている状況によって、カードが訴えてくるメッセージは千差万別です。
タロットは「その時最も重要なポイント」を「最も分かりやすいメッセージ」で伝えてきます。
つまり、時と場合によってそのカードが伝えるメッセージは異なるということです。
そうであるからこそ、「タロットカードの真の威力」を発揮できるのです。
仮に、一枚のカードに対して「これ」という意味を固定してしまうことは、
そのカードが訴えてくる「真のメッセージ」を取りこぼしてしまうことになりかねません。
タロットリーディングにおいて大切なことは、その時々で柔軟にそのカードからのメッセージを受け取っていくことです。
そのためには、各カードのもつ世界観を自分自身に浸透させておくことが必要です。
また、実際のリーディングでは一度に数枚のカードを並べていきます。
スプレッドの中ではカード同士が呼応し、その場に出たカード全体で「問い」に答えてくれます。
他の複数のカードとの兼ね合いでそのカードの意味が見えてくる。
そんなイメージです。
カードの世界観を捉えるには、まずは先入観なく自分の心が受け止めるそのカードの印象を大切にすることです。
自分のイメージ力を信じましょう。
タロットカードは自由度が高いツールです。
自分が感じるカードからのメッセージを丁寧に扱っていくことで、カードとの信頼関係を築くことができます。
おわりに|タロットリーディングにおいて大切なこと
〈10:運命の輪〉を境に、この先の〈11:正義〉、〈12:吊された男〉、〈13:死神〉と進むにつれて、より「宇宙との繋がり」が強くなっていきます。
その分、カードの世界観が捉えにくくなることがあるかもしれません。
タロットカードに初めて触れる方々にとって、現実には存在しない物事をイメージしたり体感するということは理解しがたいからです。
タロットは難しいと感じる方の大半は、カードに描かれているモチーフの読解に夢中になってしまったり、カードのキーワードをすべて丸暗記することに走りがちです。
ですが、そのアプローチの仕方では、カードの世界観どころか実際にリーディングする際カードが何を言いたがっているのかまったく分からなくなってしまいます。
これからもこちらのシリーズでは「タロットカードの世界観」を大切にしながら、一枚一枚丁寧に解説をしていきます。
ぜひ、この先も「宇宙規模」でカードの世界を捉えるという基本的なスタンスに慣れていきましょう。
このモチーフが象徴しているものは・・と覚えようとしたり、カードのキーワードを暗記しようとしなければ、「タロットカードは難しくない」と断言できます。
そして、覚えようとしなくても絵柄がすべてを語ってくれていることを忘れずにいてください。
これからも変らず「カードから受け取る印象」「カードの世界観をイメージで膨らませる」ということを大切に、「感じるタロット」を学び、自分自身に染みこませていきましょう。
そして、タロットの本質である「自由な発想」と「無限の真理」を思う存分活かしたリーディングができるように、カードとの対話を楽しんでいきましょう。
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