【タロットで自己対話】「大アルカナ」完全解説|〈18:月〉心の揺れを受け止めていく

【タロットで自己対話】タロットカード解説〈大アルカナ編〉

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はじめに|ito therapy【タロットで自己対話】タロットカード解説

「タロットカードの意味をもっとわかりやすく知りたい」「暗記ではなく、感覚的にカードを読めるようになりたい」──そんな方のために、このシリーズでは「ito therapy」の視点からタロットカードを一枚ずつ解説していきます。
「ito therapy」では、イメージの世界を大切にしています。
カードの意味を丸暗記しようとせず、描かれたシンボルや世界観を自分なりのイメージで感じ取ってみてください。
難しく考えなくても大丈夫。
タロットは、あなたの心の内側と自然に響き合いながらメッセージを届けてくれるツールです。
ぜひ、セルフリーディングの時間にお役立てください。

これまでの〈大アルカナ〉カード解説記事『目次』はこちらから🔜📖


すべてが更地になった後、本当の「私らしさ」に出会う旅

「魂の旅」は、内なる世界を深く掘り下げる時期を経て、新たな目覚めへと向かっていきます。

前回の〈16:塔〉では、積み重ねてきた価値観や思い込みが崩れ、
否応なく目を覚まされます。

そして、〈17:星〉では「未来のビジョン」を照らす「希望の光」を見出しました。

今回の〈18:月〉ではさらに自分の内面と向き合い、心の揺れと対峙します。


18:月|

まずはこのカードをじっくり眺めてみましょう。

このカードからどんな印象を受けますか。

このカードのどこに気持ちを惹かれますか。

このカードには、どんな物語が流れているのでしょうか。

ここに描かれているのは、どのようなシーンでしょうか。

ここに登場している生き物たちは、何をしているのでしょうか。

このカードから受ける印象を、自分なりに感じてみましょう。


18:月|イメージを広げてみましょう

カード全体の世界感をじっくり体感したら、次は「月」というカードのタイトルや絵柄、数字をヒントに、〈18:月〉を探求していきましょう。

〈18:月〉|タイトルからカードのイメージを広げてみよう

このカードのタイトルは「月」です。

「月」という言葉からどのようなことを想像しますか。

「月」はあなたにとってどんな存在でしょうか。

身近なところでは、暦の「月」がありますね。

この「月」には、「満月」「半月」「三日月」・・とサイクルがあります。

こんな風に常に形を変えることから、タロットの世界では、「月」は心の「移り変わり」や「揺れ」の象徴とされます。

〈18:月〉|絵柄からカードのイメージを広げてみよう

このカードには、タイトルである「月」の他、月に向かっている「二頭の獣」、

それに、この二頭の後ろで池から這い上がろうとしているザリガニが描かれています。

また、背景には2本の塔が描かれ、池から伸びた道はその間を縫って遠くの山脈へと向かっています。

これらのモチーフがどのようなことを象徴しているのか、順番に見ていきましょう。

「月」

心の内側の変化を象徴する「月」。

〈18:月〉において、この〈月〉とはどのようなことを表しているのでしょうか。

ここに描かれている〈月〉をよく見てみましょう。

丸く描かれた中央に横顔、その後ろにも別の形の月が見えますね。

一見、半月のようであり、また満月のようでもあり、三日月のようにも見える。

そんな様々な形状を併せ持つその横顔は、目を閉じ、うつむきがちです。

この〈月〉はどんな気持ちを抱えているのでしょうか。

「二頭の獣」と「ザリガニ」

うつむきがちな〈月〉に、二頭の獣が向かっています。

左の獣は犬、右の獣は狼です。

犬というのは人間に慣れることから知性や文化的であることの象徴です。

また、狼は本能や野性的であることを象徴しています。

二頭の獣は何をしているのでしょうか。

さらに、池の中からはザリガニが這い上がってきています。

ザリガニは不安や恐怖心の象徴です。

「水」という「潜在意識」から出てきているので、「無意識な動揺」とも捉えることができます。

これらの生き物はどのようなことを表しているのでしょうか。

「池」から伸びた「道」と「山脈」

「池」=「水」という「潜在意識」から伸びている道は「大地」という「顕在意識」を通り、遠く山々へと進んで行きます。

「潜在意識」と繋がっているこの道は、どこへ向かっているのでしょうか。

「水色」という世界

〈18:月〉は、前回の〈17:星〉と同じように、全体的に「水色」で描かれています。

カードの大部分が「水色」で描かれたこの世界には、どんなテーマがありそうですか。

「月」が出ているということは、〈18:月〉には夜のシーンが描かれているということです。

夜は、暗く目の前がよく見えない暗闇の世界です。

そして、「水色」という「精神世界」もまた、見えない世界です。

つまり、〈18:月〉に描かれているのは「先が見えない」「見通しが悪い」といった状況なのです。

このような状況の時、心の「揺れ」や「移り変わり」はどのようになるでしょうか。

〈18:月〉|数字からイメージを広げてみよう

さて、続いては「18」という数字から〈18:月〉の世界を深めていきましょう。

「18」は「1」と「8」からできています。

「1」は「はじまり」、「8」は「現実」や「成功」、「無限」「永遠」を表す数字でしたね。

「1」と「8」を合わせると「9」になります。

「9」は、「1」~「8」を内包している数字です。

つまり、「1」~「8」におけるすべての体験をした状態が「9」ということです。

では、「1」~「8」を知っている「9」とは、どんな数字なのでしょうか。

「9」は「1」も「2」も「3」も・・・「8」まで、すべてを「体験済み」です。

「9」は様々なことを体でも心でも知っています。

それゆえに、「知っているからこその不安」を抱えています。

何も知らなければ、不安になる要素がありませんので、そもそも心配になることがありません。

しかし、それなりの知識や知恵、経験があるとどうでしょうか。

たとえば何か行動を起こすとき、

もしこれをしたらこうなるかもしれない、もしあれをこうするとそうなるかもしれない、というように、行動の先の想像がつきますね。

頭でも心でも体感でも知っているからこそ、いろんな可能性を模索する。

既に兼ね備えている知恵が、いくつもの方面に可能性を見出す。

体験したことが、あらゆる現実を予測させ、危機を察知する。

知識や知恵があることは、その先の未来をより良くするために活かすことができます。

しかし、「知っているからこその危機管理」によって、ただただ不安を抱くことにも成り兼ねない。

「9」はそんな数字です。

〈18:月〉|〈月〉の感情を掘り下げてみよう

ひとつ前の〈17:星〉では、「自分自身の隠れた才能」や「自分の可能性」と向き合い、未来へ向けたビジョンを見出しました。

これまで眠っていた「才能」に気づくことでその可能性に光を当て、「才能」を活かすということを学びました。

では、今回の〈18:月〉へ進んできた「魂」がここで学ぶことは何でしょうか。

「大アルカナの世界」を旅してきた「魂」は、これまでに様々な体験をし、そのたびに学びを重ね、経験値を積んできました。

〈17:星〉ではついに自身の才能に目覚め、これまでに得た経験からその能力を活かしていく術も身についているはずです。

「魂」は「大アルカナの世界」への旅を始めた当初よりもずっと、「可能性の道」の本数が増えていることでしょう。

そんな自身の功績でもある「可能性の道」が多くあり、「魂の意図」を実現するための知恵や知識を付けた状態で迎えた〈18:月〉。

それなのに、〈月〉はなんだか浮かない表情をしています。

この〈月〉の感情とはいったいどのようなものなのでしょうか。

〈18:月〉に漂う「憂い」の理由とは

「1」という始まりのエネルギーを持ちながら、「9」という不安を抱え、それが「8」という永遠に終わらない状況に陥っている。

それが分かると、ここに描かれている〈月〉の表情は、まさしく「不安」を抱えているように見えますね。

あるいは、何かに「恐れ」を抱いているのかもしれません。

では、〈月〉は何を「不安」に思い、何を「恐れ」ているのでしょうか。

「見えない」から

先ほど、〈18:月〉のシーンは「夜」で、「精神世界」だとお伝えしました。

暗闇で何も見えない状況、あるいは精神世界という目に見えない状態が〈18:月〉です。

暗闇という環境は、人の心に「不安」や「恐れ」を招きます。

ここに描かれている〈月〉は、「何も見えない」ことが不安なのでしょう。

それどころか、目を閉じて周囲を見ようともしていません。

「可能性」があるから

「9」がもつ不安のエネルギーは、「知っているからこその危機管理」からくるものでした。

〈月〉が抱える不安や恐れは、「可能性」があることが原因です。

いろいろ知っているから、いろんな「可能性」が考えられる。

そのせいで不安になり、先へ進むことが恐ろしくなっているのです。

しかし、実は現状では何も起きていません

〈月〉は、まだ何も起きていない状況にもかかわらず、不安を抱えています

では、なぜ「まだ何も起きていない」のに不安なのでしょうか。

予感がするから

これまで多くの経験を積み重ねてきたなら、仮に”ある行動”をした場合、その先で何が起こるか、おおよその検討もつくようになりますね。

その検討が、時に不安や恐れに繋がるのです。

「何かが起こりそうな予感」

「失敗する予感」

「無駄になる予感」

こうした予感が、恐れになって”ある行動”に躊躇してしまうことに。

しかし、この「恐れ」。

そもそも「恐れ」はどこからくるのでしょうか。

〈18:月〉|〈月〉が抱く「恐れ」の源とは

まだ何も起こっていないのに「不安」を抱えている〈月〉。

何かが起こりそうな予感があるから「恐れ」を抱いている〈月〉。

では、この〈月〉が恐れているのは何でしょうか。

〈月〉は何を怖がっているのでしょうか。

「進もうとする意思」が「恐れ」をもたらす

「何かが起こりそう」だと思う時とは、どんな時でしょうか。

人が「何か起こりそう」と予感を馳せる時は、往々にして「何かを起こそう」としている時です。

何かを起こそうとしている、つまり、先に進もうとしている。

先に進もうとしているからこそ、その先で何か起こるかもしれないと想像し、それが怖くなる。

つまり「恐れ」という感情の出所は、「進みたい」という意思なのです。

〈月〉の意思を象徴するもの

では、「先へ進みたい」意思があるという根拠は、このカードのどこに現われているのでしょうか。

まずは、「恐れ」の象徴である「ザリガニ」。

「池」という「潜在意識」(無意識)から現れる「恐れ」は、この「ザリガニ」が象徴しています。

ただし、「ザリガニ」は光を求める生き物です。

そして、「潜在意識」から伸びている黄色い「道」は、「水色」という精神世界の色で描かれた山々、つまり「まだ見ぬ未来」「目に見えない理想」とへ続いています。

先が見えないこと、確信が持てないことは、誰しも不安を感じます。

けれど、そんな「見えない未来」へ進む道は既にあり、かつ「黄色」で祝福されています。

これらのことから、

自分の内側の精神(潜在意識)から繋がっている未来への道は用意されており、

先に進むことができると約束されているということが分かります。

つまり、ここに描かれている景色そのものが、

「潜在意識」=「魂」が先へ進みたがっている証なのです。

〈18:月〉|ここでの「魂の学び」とは

〈17:星〉で未来への希望を抱き進み始めたものの、〈18:月〉では「不安」と「恐れ」を知ることになります。

夜、先が見通せない「不安」。

進んだ先で「何かが起こるかもしれない」という「恐れ」。

常にうつろい、揺れる心。

「水色」の精神世界で研ぎ澄まされた直感が、未来への「嫌な予感」を察知し、

鋭い感受性が “起こり得る負のエネルギーを帯びた可能性” を引き出しては、また「不安」になる。

このような不安定な世界で「魂」が学ぶこととは、どんなことなのでしょうか。

「不安」も「恐れ」も冷静に受け止めていく

うつむきがちに目を閉じている〈月〉には、何も見えていません。

「不安」だから、見ないようにしている、見えないから「不安」になる。

その一方で、「それでも先に進みたい」という「魂」の想いがあります。

さらには、この先で「魂の意図」を実現したいという意思があるからこそ、「恐れ」を抱く。

〈18:月〉での学びは、単純に「見えないと不安になる」ということだけでなく、

「目に見えるものだけではない」「目に見えないものもある」事実を受け入れるということもあるでしょう。

そして、「不安」や「恐れ」に対する動揺や心の変化を冷静に捉えていくこともまた学びの1つといえるでしょう。

また、「不安」があるということは、それだけ「想像力が豊か」ということです。

さらに、経験を積み重ねてきたからこそ、心の揺れを受け止めることができるのです。

ここで「不安」や「恐れ」を学びとして受け取ることができるということは、これまでの学びをしっかりと積み重ねてきた証であるといえるでしょう。

そして、心の中に「不安がある」、「恐れがある」と認めることで、初めて

実はその先に未来へ続く道が伸びていたことに気がつくのです。


実際のリーディングにおける〈18:月〉

〈18:月〉の捉え方

タロットを習い始めたばかりの方は、〈18:月〉をネガティブなカードとして捉える場合が多いようです。

このカードがスプレッドに出ると、タロット教本に載っているような「不安」「恐れ」「心配事」「疑惑」といったキーワードから、悲観的なイメージを抱きがちです。

もちろん、タロットは個人の発想と想像力で自由にリーディングしていくツールですから、
〈18:月〉に対するその方のイメージを否定する気持ちはありません。

それぞれの感性で、感じるままにリーディングしてこそ、「心で感じるタロットリーディング」。

ただ、私個人的には、以前にもお伝えしたとおり、

タロットにネガティブな意味をもつカードは一枚もないと考えます。

それは、もちろん〈18:月〉についても当てはまります。

〈18:月〉はポジティブ要素が満載

今回お伝えしてきた通り、このカードがもつ「不安」や「恐れ」の根源は、ネガティブとはの真逆にあります。

まず分かりやすい部分としては、「魂」が未来へ向かう道が、しっかりと伸びているということ。

「不安」がっているせいで今はまだ気づけていないだけで、「道」は既にあるのです。

ただ、なまじ経験があるが故に、いくらでも、何度でも「不安」な要素を想像できる。

可能性の数だけ、未来へ「恐れ」を抱き続ける。

けれど、それ自体に誇りをもっていい。

なぜなら、その感情は「これまでの経験の証」だから。

怖いのは見えないから。

不安なのは分からないから。

けれどその感情の根源は、”見えないと怖い”ということを知っている経験にあるのです。

“分からないことは怖いこと”だと分かっているから、不安になるのです。

〈17:星〉の学びを経た〈18:月〉の世界

ここに描かれた黄色い「祝福の道」は、〈17:星〉で築いた「自己信頼」の上に成り立っています。

この「自己信頼」こそが、「魂」の学びの真骨頂と言っても過言ではないでしょう。

「自己信頼」は、ただ闇雲に不安を感じているところから一歩進んだ、

「見えないものもある」ということを受け入れるために必要な要素です。

不安も恐怖も包括して、それらすべてを受け止めることも、そんな「精神力」を実感することも、「自己信頼」が築けていればこそ。

“見えなくて不安ならば彷徨っていよう”、”彷徨っていてもよいことにしよう”、と自分を認めることができるのは、「自己信頼」があるからです。

こうした精神的な学びは、「自己信頼」なくしては真に得ることはできないでしょう。

さらに深く「魂」と「宇宙」が繋がっていく

「大アルカナの世界」も、いよいよ佳境に入ってきました。

この先も、こうした「魂論」「精神論」的な要素が強くなってきます。

「魂の意図」とか「宇宙」とか、捉えどころがない世界の話はイマイチ「ピンとこない」と感じる方もいるかもしれません。

けれど、これこそが「大アルカナの世界」であり、「魂の成長物語」なのです。

「大アルカナの世界」を紹介する記事でもお伝えしたように、「大アルカナ」には「大アルカナたるメッセージ」があります。

たとえば今回の〈18:月〉の意味を、単純に「不安」と「恐れ」として捉えること、まして負のエネルギーを帯びたキーワードばかりのネガティブカードと認識することは、真にタロットの意図を捉えていないことになります。

タロットリーディングを行う際は、「大アルカナ」の「大アルカナたる存在意義」を尊重した、その世界観に則ったメッセージの聞き取り(リーディング)を心がけたいですね。

「大アルカナの世界」も残りわずかです。

これからも一緒に「心で感じるタロットリーディング」を学んでいきましょう。


おわりに|

いかがでしたか。

〈18:月〉の世界観を深めることができたでしょうか。

この記事はあくまでも「ito therapy session」の視点から解説したものです。

次はぜひ、ご自身なりの〈18:月〉の世界を探求してみてください。


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