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はじめに|ito therapy【タロットで自己対話】タロットカード解説
「タロットカードの意味をもっとわかりやすく知りたい」「暗記ではなく、感覚的にカードを読めるようになりたい」──そんな方のために、このシリーズでは「ito therapy」の視点からタロットカードを一枚ずつ解説していきます。
「ito therapy」では、イメージの世界を大切にしています。
カードの意味を丸暗記しようとせず、描かれたシンボルや世界観を自分なりのイメージで感じ取ってみてください。
難しく考えなくても大丈夫。
タロットは、あなたの心の内側と自然に響き合いながらメッセージを届けてくれるツールです。
ぜひ、セルフリーディングの時間にお役立てください。
📒ito therapyについてはこちらを参照:ito therapy session公式ホームページ
これまでの〈大アルカナ〉カード解説記事『目次』はこちらから🔜📖
いよいよ物語は『宇宙規模』へ
〈10:運命の輪〉で人生の流れに大きな転換が訪れ、
〈11:正義〉では、その転機をどう捉え、どう選び取っていくかが問われました。
そしてここから先、タロットの旅路は、いよいよ“個”の意識を超え、より深い魂の学びへと入っていきます。
〈12:吊された男〉から〈15:悪魔〉にかけては、
目には見えない領域──精神性、潜在意識、集合無意識とのつながりを学ぶ時間です。
自らを差し出して得る気づき、喪失の中にある再生の兆し、バランスを保とうとする自己の姿、
そして、「人間」の本能との対峙。
どれも表面的には捉えづらいテーマばかりですが、だからこそ、イメージを通じて「感じる」ことがとても大切です。
今回は〈14:節制〉です。
ゆるやかな流れに身を委ねることで、気づくこととは。
14:節制|穏やかで緩やかな変化を促す
まずはこのカードをじっくり眺めてみましょう。
このカードから、どんな印象を受けますか。
ここはどんな場所でしょうか。
この世界の空気感を感じてみましょう。
この場の温度感を体感してみましょう。
ここはあなたにとって、心地よいですか。
気候はどうでしょうか。
湿度はどれくらいですか。
ここはどんな匂いがしそうですか。
耳を澄ましてみましょう。
なにか聞こえてきますか。
あなたがこのカードの世界に入ったことをイメージして、
この場所を五感で体感してみましょう。
14:節制|イメージを広げてみましょう
カード全体の世界感をじっくり体感したら、次は「節制」というカードのタイトルや絵柄、数字をヒントに、〈14:節制〉を探求していきましょう。
〈14:節制〉|タイトルからカードのイメージを広げてみよう
「節制」とは
まずは、このカードのタイトルに触れていきましょう。
「節制」とはどういう意味でしょうか。
一般的に、日本語で「節制」という言葉の意味は次の通りです。
»欲望を抑え、度を超さないようにひかえめにすること
»欲を抑えつつしむこと
»度を超さないように控えめにすること
このような意味合いのタイトルが、このカードに付けられているのはなぜでしょうか。
「節度を保つ」ということが、どんなことにつながるか。
そして、「節度を保つ」ということがこのカードにはどのように描かれているか。
これから探っていくことにしましょう。
〈14:節制〉|絵柄からカードのイメージを広げてみよう
それでは、改めてこのカードを眺めてみましょう。
中央には赤い羽根を広げた人物が描かれています。
足下は池でしょうか。
背景には山へ通じる道と、山の上には太陽が輝いています。
これらのモチーフは一体何を象徴しているのでしょうか。
赤い羽を広げた人物
まずは、中央の人物に注目していきましょう。
中央の人物は何者でしょうか。
赤い羽根があることから、天使かもしれませんね。
また、カップからカップへ水を注ぐこの行動は、何を象徴しているのでしょうか。
よく見ると、足下は不安定な状態です。
けれど、この人物の表情は穏やかで落ち着いています。
一見難しい作業のように見えることを、何気なくやってのけているようです。
片足を地面に着けたまま、もう片方の足を池の中に浸けている姿勢は、ともすればアンバランスに見え、けれどそこには「無駄」がなく、全体的に絶妙なバランスを保っています。
この人物が「何気なく」この状態を維持することができるのは、なぜでしょうか。
それではここから、描かれているモチーフに焦点を当てていきましょう。
「片足を地面に着けたまま、もう片方を地面に着けた状態で」、「両手に持ったカップの水を左から右へ移動させている」この人物は、どんな存在なのでしょうか。
四大元素を操る天使
・手に持っているカップ
カップは四大元素のひとつである「水」の象徴です。
「水」は感情を表します。
・足下
この人物の足は、片方は池(水)に、もう片方は地面に着いています。
地面は四大元素のひとつである「地」の象徴です。
「地」は物理的な財産などを表します。
・胸元のマーク
胸元に描かれた正三角形は、「火」のシンボルです。
・赤い翼
翼は「風」の象徴です。
(翼は風を受けて羽ばたきます)
これらのモチーフは、ここに描かれている「天使」が「四大元素をバランス良く操っている」ということを表しています。
四大元素を一度に操るのは、非常に高度な作業です。
けれどこの「天使」の所作は無理なく安定していて、「自然体」です。
四大元素を操ることで「生まれる」ものとは
「天使」は2つのカップの水を往き来しています。
これは、2つの水を調合させているのです。
2つの水を調合すると、「何か」が生まれます。
異なる2つのものを混ぜ合わせ、生まれるものとは何でしょうか。
タロットカードに描かれる「水」が象徴するものとは
タロットカードにおいて、「水」は感情の象徴です。
カードの絵柄に「水」が描かれているならば、何かしらの「感情」が関わっています。
このカードでは、「水」はどのように描かれているでしょうか。
まず、左のカップから右のカップへ移動している「水」がありますね。
そして、池の「水」もあります。
これらの「水」は、どのような「感情」を表しているのでしょうか。
カップの水が表す「感情」
まずは、2つのカップの「水」から見ていきましょう。
「2つ」ある「感情」とはどのようなものがあるでしょうか。
よく見ると、カップの高さが違いますね。
少し上に位置するカップと、少し下に位置するカップ。この両方を往き来する「水」。
「水」という「感情」の「上」と「下」。
この構図からイメージするのは、「顕在意識」と「潜在意識」でしょう。
「顕在意識」とは、いわゆる「意識」のことです。
私たちが目が覚めている状態で、自分でコントロールしている(と思っている)意識です。
また、「潜在意識」とは、いわゆる「無意識」のことです。
「無意識」は、私たちが自分ではコントロールできない意識です。
「潜在意識」の中には、自分では気づいていない恐れや不安、本当に望んでいることなどが潜んでいます。
このカードに描かれている天使の行動は、「顕在意識」と「潜在意識」のやりとりをうまくコントロールしているということを表しているのです。
池の水が表す「感情」
次に、池の「水」を見てみましょう。
この人物の足は、一方は池の中に、もう一方は地面に置かれています。
この地面もまた、「水」に触れています。
「水」に触れた地面も、「感情」の一部です。
ここでは、池の中が「感情」の深い部分を、水面近くの地面が「感情」の表面部分を表しています。
つまり、ここでも「顕在意識」と「潜在意識」の構図が描かれているのです。
「絵柄が象徴すること」まとめ
このカードに描かれているモチーフが象徴していることをまとめましょう。
・四大元素を一度にバランス良く操り、「何か」を生み出している天使
・現実世界(地面=「地」)、顕在意識(カップの「水」・池の「水」)、潜在意識(カップの「水」・池の「水」)のエネルギーがうまく循環している様子
「顕在意識」と「潜在意識」がうまく往き来できていることは、
「自分らしく」生きることに大きく関わってきます。
自分の「これがしたい」という素の感情に対して真摯に向き合うこと。
「やりたくない」という真の想いに耳を傾けること。
これらができている人生と、まったくできていない人生では、心の満たされ具合がまったく違ってくるでしょう。
〈14:節制〉|数字からイメージを広げてみよう
最後に、「14」という数字からこのカードの世界を深めていきましょう。
「14」は「1」と「4」からできています。
「1」は物事の始まり、スタートの数字でしたね。
また、「4」は安心・安定の数字でした。
そして、物事の始まりである「1」と、安定の「4」が合わさると、「5」になります。
「5」は「変化」という意味合いをもつ数字です。
ここで、先ほどの
「異なる2つのものを混ぜ合わせ、生まれるものとは何か」という疑問に戻りましょう。
「14」という数字から得られる「5」という数字がもつ、「変化」というキーワードの通り、
「2つのカップの水を調合することで生み出しているもの」とは、「変化」です。
つまり、この天使は、四大元素を使いこなし、次の「変化」を起こそうとしているのです。
さてここで、〈四大元素〉に関わる大アルカナといえば、どのカードを思い出しますか。
「魂の成長物語」の旅は、〈四大元素〉がすべて揃った状態でスタートしました。
準備が揃った、さあ旅を始めよう、というステップのカード。
〈1:魔術師〉では、〈四大元素〉が揃って旅を始める準備が揃った、という状態でしたね。
その時と比べると、〈14:節制〉では、「魂」はどれだけ成長できていそうですか。
〈1:魔術師〉と〈14:節制〉|「魂」の成長具合を比較してみよう
「1」と「4」からできている「14」。
タロットカードの大アルカナで「1」は〈1:魔術師〉です。
このカードでは、〈魔術師〉の目の前に〈四大元素〉が並んだ状態が描かれています。
〈1:魔術師〉を復習する🔜📖
ここでは、〈四大元素〉の象徴そのものである、ペンタクル、カップ、ソード(剣)、ワンド(棒)の状態で置かれています。
〈1:魔術師〉の時点では、〈四大元素〉はまだ、道具が揃っただけの状況です。
一方、〈14:節制〉では、ペンタクルは「地面」、カップは「水」、ソードは「風」(翼)、ワンドは「火」(シンボル)へと変化し、それらを実際に使いこなしている状況が描かれています。
大アルカナは「魂の成長物語」です。
「魂」そのものである〈0:愚者〉は、〈1:魔術師〉で準備を整え、「成長物語」をスタートしました。
そして、一歩一歩ステップアップをしながら〈14:節制〉まで学びを進めてきました。
「1」で出そろった四大元素を、「14」ではいよいよ使いこなせるまでに成長したのです。
つまり、四大元素の取り扱いに応用がきくほど、これまでに様々な経験を積んできたということです。
この先も「魂」はさらに様々な体験を重ね、新たな学びを続けていきます。
〈節制〉の意図とは
改めて、「節制」という言葉の意味を振り返ってみましょう。
»欲望を抑え、度を超さないようにひかえめにすること
»欲を抑えつつしむこと
»度を超さないように控えめにすること
これらは、つまり
►「ありのまま」の「自然体」でいること
►節度を保ち、度を超さず、中庸を保つこと
►物事のバランスを上手にとりながら、穏やかでいること
ということになります。
このカードにおける「節制」の本来の意味は、「健全な思慮」です。
・自制心をもって節度を保つこと。
・無理なく安定した未来を目指すこと。
・ありのまま・自然体で生きること。
そうすることで、
◆安定した成功を目指すことができる
◆緩やかな変化を促すことができる
これらのことが叶っていく。
〈14:節制〉には、そんなメッセージが込められています。
〈14:節制〉での学びとは
〈13:死神〉では「強制的なリセット」がかかり、いったん物事が終わりを迎えました。
〈13:死神〉を復習する🔜📖
「魂の成長物語」は、〈13:死神〉で白黒はっきりついた状態で、〈14:節制〉へ進んだのです。
ここでは、「中庸」「調和」「バランス」といった、
「白黒はっきりつけることなく丁度良いところで折り合いを付ける」ということを学びました。
・明確な区切りをつけることだけが正解ではないということ
・ありのままの自然体で、ゆるやかに成功へと進んでいくこと
・柔軟性と平和的解決で、目的を叶えていくこと
・既にあるもの(四大元素、自分自身の資質など)をうまく使いこなしていく力が必要であること
そういったことがこのカードのテーマになってきます。
〈14:節制〉は、「バランス力」や「調整力」は「応用力」が備わっているからこそ発揮できるということを伝えています。
おわりに
いかがでしたか。
〈14:節制〉の世界観を深めることができたでしょうか。
この記事はあくまでも「ito therapy session」の視点から解説したものです。
次はぜひ、ご自身なりの〈14:節制〉の世界を探求してみてください。
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