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はじめに|ito therapy【タロットで自己対話】タロットカード解説
「タロットカードの意味をもっとわかりやすく知りたい」「暗記ではなく、感覚的にカードを読めるようになりたい」──そんな方のために、このシリーズでは「ito therapy」の視点からタロットカードを一枚ずつ解説していきます。
「ito therapy」では、イメージの世界を大切にしています。
カードの意味を丸暗記しようとせず、描かれたシンボルや世界観を自分なりのイメージで感じ取ってみてください。
難しく考えなくても大丈夫。
タロットは、あなたの心の内側と自然に響き合いながらメッセージを届けてくれるツールです。
ぜひ、セルフリーディングの時間にお役立てください。
📒ito therapyについてはこちらの記事をごらんください
タロットの基礎が分かる|ito therapy 【タロットで自己対話】の記事
【タロットで自己対話①】|「私らしさ」に出会う旅のはじまり
初心者向け【タロットで自己対話②】|タロットは難しくない。自由でやさしいツールです
【タロットで自己対話③】セルフリーディングの前に|心と空間を整える5つの準備
【タロットで自己対話④】タロットカードの全体像|大アルカナと小アルカナの違いとは?
これまでの【タロットで自己対話】大アルカナ解説シリーズはこちら
このシリーズで取り扱うタロットカードはこちら
見やすい・分かりやすい・ウェイト版タロットがおすすめです!
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7:戦車|目的へ向かって全力前進する
こちらは〈7:戦車〉のカードです。
まずはこの絵柄をじっくり眺めてみましょう。
どんな印象を受けますか。
あなたが最初に気になった部分はどこでしょうか。
7:戦車|イメージを広げてみましょう
あなたはこのカードからどんな印象を受けましたか。
今、あなたの胸の内にどんな感情がありますか。
〈7:戦車〉の世界を読み解いてみよう
さて、それでは一緒に〈戦車〉の世界を感じていくことにしましょう。
このカードにはどんなメッセージが込められているのでしょうか。
カードのタイトル〈戦車〉とは
これまでに学んできた大アルカナのカードは、描かれている人物の「役職」がカードのタイトルでした。
しかし、7番目のこちらのカードのタイトルは〈戦車〉です。
戦車に乗っている「人物」ではなく、乗り物である〈戦車〉がメイン。
つまり、このカードのステップで「魂」が学ぶこととは、〈戦車〉なのです。
では、「魂」が〈戦車〉と関わるとき、そこにはどんな学びがあるのでしょうか。
まずは〈戦車〉について深掘りしてみよう
みなさんは〈戦車〉にどんなイメージがありますか。
〈戦車〉とはどんな存在なのでしょうか。
戦車とは、「戦う」「車」、つまり、戦いに用いる道具ということです。
ということは、この戦車に乗っている人物は、戦いに行こうとしているのでしょうか。
このカードに描かれている〈戦車〉をもう一度見てみましょう。
上から順番に眺めてみると、まず見て取れるのは青地に星柄の天蓋。
それから翼のついた太陽の円盤の紋章。
手前には黒と白のスフィンクスが座っています。
いかがですか。
この戦車、戦場に行くための道具にしては、どこか違和感がありませんか。
〈7:戦車〉における〈戦車〉の役割とは
実際に戦場で活躍するための「戦車」であるならば、この〈戦車〉には指摘すべき部分がたくさんありそうですね。
まず、戦場に行くのに天蓋は不要です。
それに、乗っている人物の上半身が丸見えなので、これでは戦場において無防備すぎますね。
さらに、この戦車の動力は手綱もないスフィンクスです。
2頭が走り出したとき、果たしてこの戦車はどうなってしまうのでしょうか。
こうして深掘りしてみると、このカードに描かれている〈戦車〉は、どうやら戦場で活躍する目的をもった「戦車」ではなさそうですね。
では、この〈7:戦車〉がもつメッセージとは、いったいどのようなことなのでしょうか。
〈戦車〉に乗っている人物とは
ここで、〈戦車〉に乗っている人物に注目してみましょう。
頭に冠を乗せていることから、かの人物が高貴な身分であることが分かります。
身につけている甲冑の造作も身分が高いことを象徴しています。
彼は青年の王子です。
背景に描かれている町並みは、彼の親である王様が治めている国です。
〈7:戦車〉のカードには、この若い王子が自分が生まれ育った国を出てきた場面が描かれています。
なぜ〈戦車〉なのか
一国の王子が外出するための乗り物で、このカードの構図のような乗り物であれば、馬車でもよさそうですね。
そもそも、一国の王子ということは、時期国王となる身分のある人物です。
それならば、従者に馬車を引かせることもできたはずです。
けれどこのカードでは、王子が「一人で」乗る「乗り物」として〈戦車〉を採用しています。
では、なぜ王子は「一人で」〈戦車〉に乗って国を出たのでしょうか。
従者を使うことなく、たった一人で国を出た理由。
しかも、「戦い」に使うための道具に乗って。
ここには、王子の「目的」が関わっています。
王子は「ただの外出」のために国を出たわけではないのでしょう。
〈戦車〉が象徴するように、王子がこれから向かう先は、王子にとって何らかの「戦い」の場であることが想像できます。
では、王子にとって「戦い」の場である場所とは、どのような場所なのでしょうか。
カードに描かれているモチーフを読み解く|見えてくる王子の目的とは
戦車の装飾や王子の身につけているものから、彼がどのような人物なのか掘り下げてみましょう。
天蓋
天蓋は「4」本の柱に支えられています。
「4」という数字のキーワードを覚えていますか。
以前、〈4:皇帝〉の回でお伝えしましたね。
「4」は「安心」「安定」の数字でした。
4本の柱に囲われた戦車に「ぴったり収っている」王子は、「安心」「安定」の場所にいるのです。
また、青地に無数の星がちりばめられた柄は宇宙を模しています。
この「天蓋」は、彼が自分の内側に「自分の世界」をしっかり持っているということを表わしています。
冠
王子の冠には中央に「八芒星」の飾りが付いています。
「八芒星」は別名「ベツレヘムの星」とも呼ばれ、宇宙からのエネルギーを象徴します。
そして、「八芒星」は「高い理想」や「目標」「希望」といった意味合いがあります。
このことから、王子が「高い理想」や「目的」を掲げて故郷を後にしたことが分かります。
甲冑
次に、王子の甲冑に注目してみましょう。
肩には「月」があしらわれています。
よく見るとこの「月」には顔があります。
王子の両肩に付いている「月」が意味することとは、どのようなことでしょうか。
「月」から思い出される大アルカナのカードがありますね。
どのカードか覚えていますか。
〈2:女教皇〉のカードでしたね。
「月」は満ち欠けをしますね。
「月」は「心の揺れ」を象徴するモチーフのひとつです。
王子の肩に装飾された二つの「月」は、つまり、彼の「内面の不安定さ」を表わしています。
王子が手にしている物
王子が右手に持っている物は何でしょうか。
これは、「ワンド」と呼ばれるステッキ、杖のような物です。
「ワンド」は四大元素のひとつでしたね。
「ワンド」は「情熱」や「勇気」といった積極性のあるエネルギーを象徴します。
このことから、彼が「高い理想」を掲げ「情熱」や「勇気」をもってひとつの目的を目指しているとが読み取れます。
さらに、王子の左手を見てみましょう。
この手の様子、何かを持っていそう・・な形をしていませんか。
何かを持っていそうなのに、持っていない。
ここに王子の「不完全さ」が現われています。
右手には「細いけれど長い」ワンドを持ちながら、左手には「何かを持ちたいけれど持っていない」。
若い王子の心の内面がここに象徴されています。
2頭のスフィンクス
王子が乗り込んでいるこの戦車は、スフィンクスという動物が引いています。
白と黒の2頭のスフィンクス。
よく見ると黒が雄で白が雌のようです。
ここでは、
雄:男性は前進・突き進む「本能」の象徴です。
雌:女性は冷静な知性「理性」の象徴です。
戦車を前へ進めるスフィンクスの一方は前進、もう一方はブレーキの役割があります。
この戦車を動かすには、2頭のスフィンクスを上手く操る技術が必要です。
下手をすれば暴走し、目的地へ向かうどころか予想外の方向へ進んでしまう可能性があります。
どこへ向かうにせよ、どんな使い方をするにせよ、この2頭を自分が行きたい方向へ導く手腕が必要なのです。
車輪
〈戦車〉の車輪は「黄色」で描かれています。
「黄色」は「祝福」「物事の繁栄」「満足感」「希望」といった意味合いがあります。
王子が操る〈戦車〉の車輪が「黄色」ということは、王子の心が満足感や希望に満ちていると読み解くことができます。
もしこれが「戦い」に行くための「戦車」であれば、「闘争」を表す「赤」で描かれていたかもしれませんが、ここでは「黄色」です。
このように、絵柄に使われている色からもカードがもつ基本的なメッセージを受け取ることができます。
背景の町並みと川
〈7:戦車〉の背景に描かれている町並みは、王子の故郷です。
その手前には横たわる川が描かれています。
つまり今王子がいる場所は、故郷の川向こうの土地ということです。
これは、王子が生まれ育った土地から「別の新たな地」を目指してやって来たということを表しています。
王子が選んだ乗り物は「戦車」だった
王子が選んだ乗り物は「馬車」ではなく「戦車」でした。
しかも、王子は従者を引き連れることなく「ひとりで」国を出ました。
さらに「戦車」の動力は扱いが難しい「スフィンクス」です。
「戦車」は「戦い」をイメージする乗り物ですが、ここで描かれているのは「戦場」へ行くための「戦車」ではありませんでした。
とはいえ、「形だけは」戦車です。
これは、彼の心の根底に「戦い」「挑む」決意があるという証なのです。
そして、「戦車」が戦いの末に得るものは「勝利」や「成功」です。
この王子は、そうした栄光を手にしたいという欲望も持ち合わせているのです。
王子にとっての「戦い」とは
心に「内面の不安定さ」を抱えつつも、自分自身の世界をしっかり持ち、「高い理想」と「目的」を掲げて〈戦車〉に乗り込んだ王子は、新天地を目指して前進していきます。
ただし、彼が乗っている「戦車」はゆっくり動いていたのではその真の力を発揮できないでしょう。
「戦車」は操縦者の安全を守りながらも、目的を果たすべくスピード感をもって前進し続けるものだからです。
途中で止ったり、のろのろと動いていたのでは、「戦い」の場では不利になってしまいます。
基本的に、「戦車」は猛スピードで走り続けます。
それはこのカードに描かれた〈戦車〉であっても同じです。
彼は「戦い」「挑む」決意を表明すべく「戦車」を選んだわけですが、それゆえに「操縦」の試練にも立ち向かわなければならないのです。
そんな彼にはある意味「衝動的に」選択し行動するといった一面もあるのでしょう。
自分で選んだ「戦車」ではあるものの、その特性や操縦方法については熟考を怠ったのかもしれません。
王子は「戦車」のスピードを維持しながら、自分が掲げた「高い理想」や「目的」へ向かわなけらばなりません。
そのためには、「冷静な判断能力」が必須です。
けれどもこの若い王子は「内面の不安定さ」を抱えています。
王子は自分の内側にしっかりとした「自分の世界」をもっていて、目指す「理想の世界」もありますが、そこへ向かう過程では「自身の心の揺れ」との葛藤もあります。
彼はそうした「自分自身」と、戦車の動力である「本能」と「理性」、これらすべてのバランスも取らなければならないのです。
これらのバランスを上手く取れてこそ、「勢いとスピード感」をもって「理想の目的地」を目指し、走り続けることができるのです。
7:戦車|カードナンバー「7」が象徴するものとは
さて、ここで〈7:戦車〉が担う「7」という数字について考えてみましょう。
「7」という数字は私たちの生活に密接な関係がある数字です。
一週間=「7」日
「7」はひとつの周期を表す数字です。
ラッキー「7」(セブン)
「七」福神
「7」は幸福を象徴する数字でもあります。
大アルカナの世界を振り返ってみよう
「7」の前、「6」については〈6:恋人たち〉で学びましたね。
「6」は「社会での共生」を表わす数字でした。
〈6:恋人たち〉は、「自分自身の心地よさ」と「他者」・「社会」との繋がり、「調和のとれた選択」がキーワードでした。
自分以外の他者と調和をとり、人間関係を築くためには、双方にお互いを尊重する気持ちが必要です。
自分以外の誰かを尊重できる人は、精神的に自立した人です。
つまり、「6」で「魂」が学んだこととは、「精神的自立によって他者と調和を図る」ことでした。
次の「7」では、この「精神的自立」を果たした「魂」が、今度は「理性」と「本能」、「自身の心の葛藤」を体験します。
さらには「理想の世界」へ向かって猛スピードで進まなければならない現実に直面します。
ここで「魂」の自立がワンランクアップしていくのです。
「7」:ひとつの周期の「終わり」と「始まり」
次にくる「7」は、たとえばひとつのサイクルがいったん完了する数字です。
一週間の終わりの曜日は、一週間の始まりでもあります。
「7」が表わす「ひとつのサイクルの終わり」は、それと同時に「次のサイクルの始まり」も意識させます。
ここで、「7」と〈7:戦車〉に描かれた町並みが繋がります。
背景に描かれた街並は、王子の故郷です。
王子は生まれ故郷を離れ、「自分の理想とする場所」を目指しています。
王子が目指す場所とは、「自分が理想とする新しい世界」です。
これまで自分が育った国=ひとつのサイクルとすると、これから目指す新しい世界は次のサイクルということになります。
このことから、〈7:戦車〉のカードに描かれているのは「新たなサイクルの始まり」を予感するワンシーンとも言えるでしょう。
「バランス感覚」を掘り下げてみよう
〈6:恋人たち〉のカードでお伝えしたのは、「他者との共生」に必要な「調和のとれた選択」でした。
その選択においてはお互いに他者を尊重すること、そして自分自身の心地よさを重要視する雰囲気がありましたね。
「6」は他者と上手くやるための「バランス感覚」と、そのための「選択」。
「6」は「共生」のための「バランス感覚」を象徴する数字です。
一方、〈7:戦車〉が象徴する「バランス感覚」とは、「自身の心の揺れ」「前進するための理性と本能」といった「新世界へ突き進むためのバランス」、「前へ進んで行くために必要なバランス」です。
「7」が意味する「探求」と〈7:戦車〉
〈6:恋人たち〉が表す
・自分にとっての心地よい選択とはどのようなことか。
・相手がいて、自分がいて、「共に」生きるとはどういうことか。
・直感や感覚を大事にした選択をする、とはどういうことか。
といったことは、自分一人で探求するというよりは、「相手ありき」で「他者とのすりあわせ」から「身につける」イメージです。
自分一人の頭でじっくり考えるというよりも、相手との触れ合いから肌感覚で、相手とのやり取りで本能的に、相手を目の前にしたときに直感で、「感じ取る」といった雰囲気です。
次の〈7:戦車〉では、「6」の「共生」という社会からもう一歩先へ進み、「社会に出た自分自身の感情」と向き合いっていきます。
ここで、「7」がもつキーワードのひとつ、「探求」が関わってきます。
・国を出る際に掲げた自分の「目的」「高い理想」
・これから目指す「新しい世界」
・自分の心に抱えている「揺れ」
・目的地へ向かうための「理性」と「本能」の取り扱い、バランス感覚
これらをすべて上手い具合に「調整」しながら、理想の世界へ突き進む。
〈7:戦車〉に乗り込んだ王子は、自分の内なる心で「高い理想」を探求し、また「自分自身の中に構築された確固たる世界」をも探求していく人物です。
さらに「戦車の取り扱い」や「自身の心の葛藤」など、感情の使い方を探求しているともいえます。
〈7:戦車〉|前進の過程で起こり得ることとは
ひとつの周期を終え、新しい周期をスタートさせた王子が乗り込んだのは〈戦車〉でした。
彼の頭の中にはすでに確固たる世界観が広がっていて、安心・安定した〈戦車〉を乗りこなしながら、理想の世界を探求する旅を進んで行きます。
思いがけないスピード感や、扱いの難易度を想像する危機感が欠けていたようにも感じられる王子様の若い心は、まだ揺れ動きがち。
この〈7:戦車〉が実際のリーディングにおいて「逆位置」で出たとき、あなたならどんな風に読み解きますか。
以前にもお伝えしているように、「逆位置」は「正位置」の真逆の意味になるわけではありません。
さて、〈7:戦車〉は「逆位置」でどんなメッセージを伝えてくると思いますか。
「逆位置」が伝えるメッセージとは
〈戦車〉がスムーズに前進しているとき、〈戦車〉は
・王子の「目的」を果たすために
・王子が掲げた「理想の世界」へ向かって
・王子が目指す「新世界」を実現するべく
猛スピードで進んでいます。
王子の精神が安定し、充分に落ち着いた状態でスフィンクスを上手に操縦している状態ですね。
基本的に「心の揺れ」を抱えている王子の精神状態が「冷静」で「平穏」であるとき、この〈戦車〉は本来の役割を果たすことができます。
つまり、〈戦車〉の舵は彼の目的地である「新しい世界」へ向けられ、そこへ向かって一直線に進みます。
しかし、この〈戦車〉がスムーズな前進をしなくなったらどうなるでしょうか。
そして、それはどのような状況でしょうか。
スムーズな前進をしないということは、戦車が本来もつ特性、威力が発揮されていない状態です。
本来の目的地へ向かわずに、まったく別の方向へ進んでしまったり、スピードが落ちてしまったり。
そして、戦車の威力が発揮されないのは、戦車自体の不具合か、もしくは操縦者の方に問題が生じているということです。
2頭のスフィンクスが動かなくなってしまったとか、王子がスフィンクスの扱いに苦戦しているとか。
あるいは操縦が効かなくなって暴走しているとか、目的地へ向かわずにまったく別の方向へ進んでいるとか。
また、一端祖国を出た王子ですが、怖じ気づいて国へ帰りたくなるといったこともあり得ます。
ここでの心の葛藤がいきすぎて、進むことも退くこともできなくなるかもしれません。
「逆位置」のカードが伝えるメッセージとは、「本来の性質から逸脱した状況」です。
本来はスピード感のある前進をする〈戦車〉であるにも関わらず、操縦のバランスが崩れてスピードが落ちる、方向を誤る。
本来は前進する乗り物であるにも関わらず、上手く乗りこなすことができず目的地への到着が遅れる、その目的地を見失う、目的を達成できない。
原因は、操縦者の精神のアンバランスさからきていることもあれば、戦車自体の不具合からくることもある。
そんなイメージです。
「逆位置」は、カードの意味合い、状況が”いき過ぎたり”、”足りなかったり”、”時間が進んだり”、”時間が遅れたり”といった意味合いが入ってきます。
状態が”強く出過ぎたり”、逆に”弱まり過ぎたり”。
さらには、「このカードに注目!!」というメッセージが込められていることもあります。
タロットがリーダーに対して、「ここを重点的に読んで!」とか「ここがキーポイント!」と強く訴えてくるイメージです。
タロットカードが「逆位置」で出るときは、単純に「逆の意味」で読むのでなく、そのカードがもつメッセージは基本的にありながら、そこから脇道に逸れた状態という認識でいましょう。
〈7:戦車〉|若き王子が選択した「決意」の証
いかがでしたか。
〈7:戦車〉の世界観を深めることができましたか。
〈戦車〉のイメージがあなたの中に広がったでしょうか。
さて、このカードをもう一度眺めてみましょう。
最初の印象と、何か違うことはありますか。
今のあなたの胸の内には、どんな感情がありますか。
〈7:戦車〉には、生まれ育った故郷から独立し、〈戦車〉に乗って旅に出た若き王子が描かれています。
半ば衝動的に「戦車」を選び、理想の世界を目指して進み始めた王子。
まだ未完成なその心の内は揺れやすく、けれども理想とする新しい世界はすでに彼の中に想い描かれています。
その新しい世界を実現するために、彼は意欲的に突き進んでいきます。
精神的自立を果たした「魂」は、今度は社会の中で自立した人間の「精神的葛藤」を学びます。
内側から湧き出る「高い理想」へ向かうエネルギーに突き動かされなから。
おわりに|タロットはイメージで捉えていこう
今回は〈7:戦車〉を取り上げて解説しました。
重ねてお伝えしますが、タロットはそのカードの意味を一生懸命覚えようとしなくても大丈夫です。
こんな風に、カードのもつ背景やストーリーを知り、自分の中でそのイメージを膨らませていく。
そしてそのカードの存在を、自分の感じた印象で定着させていく、
そうした捉え方をしていくことで、自然とカードが伝えるメッセージを受け取れるようになります。
タロットカードのリーディングが難しいと感じる人の多くは、カード自体の世界観をイメージできていないことが原因で挫折してしまいます。
タロットカードは「言葉」ではなく「イメージ」で捉えましょう。
「頭」ではなく「心」で感じていきましょう。
タロットカードの解釈に正解・不正解はありませんが、唯一「不正解」を挙げるとするならば、
カードのメッセージを直訳すること
でしょう。
つまり、教本等に載っているキーワードから当てはまる言葉を探してメッセージを読解しようとする行為です。
ここにはリーディングをする人の心が介在していませんね。
実際のリーディングで、スプレッド上のタロットカードが見せる世界は、その人の心の内側にある世界です。
それなのに、本で調べた言葉を並べては「真の心の声」は聞こえないでしょう。
タロットは「心」で読むものです。
ぜひ、あなた自身の心の中に、タロットカード一枚一枚の世界観を広げていってください。
📖次の記事を読む▶〈8:力〉※ただいま執筆中!
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