【タロットで自己対話】「大アルカナ」完全解説|〈21:世界〉「終わり」に続く「始まり」

【タロットで自己対話】タロットカード解説〈大アルカナ編〉

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はじめに|ito therapy【タロットで自己対話】タロットカード解説

「タロットカードの意味をもっとわかりやすく知りたい」「暗記ではなく、感覚的にカードを読めるようになりたい」──そんな方のために、このシリーズでは「ito therapy」の視点からタロットカードを一枚ずつ解説していきます。
「ito therapy」では、イメージの世界を大切にしています。
カードの意味を丸暗記しようとせず、描かれたシンボルや世界観を自分なりのイメージで感じ取ってみてください。
難しく考えなくても大丈夫。
タロットは、あなたの心の内側と自然に響き合いながらメッセージを届けてくれるツールです。
ぜひ、セルフリーディングの時間にお役立てください。

これまでの〈大アルカナ〉カード解説記事『目次』はこちらから🔜📖


「魂の成長物語」は次なるステージへ

「大アルカナの世界」における「魂の成長物語」の最終章〈21:世界〉は、

すべてがひとつにつながる「統合」のカードです。

〈21:世界〉で「魂の成長物語」は “いったんの” ゴールを迎え、そして同時に、「次の世界」への扉が開かれようとしています。


大アルカナにおける〈21:世界〉の位置づけとは

「魂の成長物語」である大アルカナの世界は、いくつもの「ひとつのステージ」が連なって、重なっていくようなイメージです。

「1」から始まり「21」まで進むと、「ひとつのステージ」が終わり、

「次のステージ」は前のステージよりも一段上がって、再び「1」から始まっていきます。

そうして「魂」は「次元上昇」を続けていくのです。

最後の〈21:世界〉は、”あるステージ” の終わりでもあり、「次のステージ」への入り口でもあります。

ひとつ下のステージとも、ひとつ上のステージとも位置づけられない、中間の地点が〈21:世界〉なのです。

〈21:世界〉は「終わり」でありながら、「始まり」でもある。

「魂」はここでひとつのステージを終え、この〈21:世界〉を出ると、

その先に続いていく「次のステージ」へと昇っていくのです。

その「世界」は、これまでと非常に似ているようで、全く別の物語。

成長した「魂」が始める「次のステージ」は、成長した「魂」の視点が見つめる世界なのです。


21:世界|「ゴール」という「始まり」の合図

まずはこのカードをじっくり眺めてみましょう。

第一印象で、このカードから何を感じますか。

このカードの世界では、どんな空気が流れているでしょうか。

このカードから、どんな音が聞こえてきそうですか。

温度感はどうでしょうか。

空気に混ざる香りはどんな匂いでしょう。

このカードの中に入ったつもりで、このカードの雰囲気を体感してみましょう。


21:世界|イメージを広げてみましょう

カード全体の世界感をじっくり体感したら、次は「世界」というカードのタイトルや絵柄、
数字をヒントに、〈21:世界〉を探求していきましょう。

〈21:世界〉|タイトルからカードのイメージを広げてみよう

これは「世界」と名付けられたカードです。

「世界」という言葉には、以下のように様々な意味合いが含まれます。

・地球上のすべての国家・すべての地域を指す言葉
・物体や生物など実在する一切のものを含んだ無限の空間
・宇宙
・哲学では社会的精神的事象を指すこともある
・思考・認識する自我に対する客観的世界を指す
・自分を中心とした生活の場、自分の知識、見聞の範囲、生活圏などを指す

これらを見てみると、どうやら「世界」とはありとあらゆる物を指し、その中には個人も含まれるようです。

つまり、「世界」というと非常に規模が大きく、遠い存在のようですが、

その実「自分自身も世界の一部」であり、「ごく身近な存在」でもあるようです。

また、「1」~「21」までの「大アルカナの世界」のゴールに位置するこのカードは、

「次のステージ」への入り口でもあります。

「1」~「20」まで学びを進め、成長した「魂」は、〈21:世界〉でそのステージの学びを終了し、同時に次のステージの「成長物語」へと “次元上昇” していきます。

その「次のステージの成長物語」が描き出されているのが〈21:世界〉なのでしょう。

たとえば、大アルカナの螺旋階段を昇ってきた「魂」が、〈21:世界〉というゴールに辿り着いたとき、そこには「新たな世界」=〈21:世界〉が広がっていた。

そんなイメージです。

〈21:世界〉|絵柄からカードのイメージを広げてみよう

この絵柄の中で、一番印象的な部分はどこですか。

〈21:世界〉には、いろいろなモチーフが描かれています。

「水色」の背景、「緑色」のリース

リースの中央に描かれた人物。

四隅に描かれた生き物たち。

これらは何を象徴しているのでしょうか。

順番に見ていきましょう。

「円形」のリースが象徴することとは

緑のリースの形は「円形」ですね。

さて、「円形」はどんな図形でしょうか。

円は、

「完璧な対称性」「バランスと調和」、あるいは「始まりも終わりもない」

「周期」や「再生」、「すべてがひとつにつながる」「統合」の象徴です。

「全体性」「統一性」「永遠」「無限」を表す形として、普遍的に認識されているシンボルです。

そして、このリースは、中央の上部と下部が赤いリボンで結ばれています。

このリボンの形はどこかで見覚えがありませんか。

「∞」の形に結ばれたリボンは、「永遠」の証です。

つまり、〈21:世界〉に描かれているリースは

「永遠に繰り返される」「終わりがない」ということを表しています。

中央に描かれた人物は何者なのか

リースの中に収るように、中央に描かれている人物について見ていきましょう。

この人物は、「両性具有」の存在とされています。

つまり、「男性」と「女性」が「統合」された「完全体」の象徴です。

この人物は両手に「ワンド」を持っています。

この「ワンド」、どこかで見たことがありませんか。

これは、「小アルカナの世界」に見られる〈ワンド〉とは長さも形状も違いますね。

つまり、「小アルカナ」の〈ワンド〉とは意味合いが違うのです。

〈21:世界〉の人物が持っている「ワンド」は、

“大いなる力” を具現化するために使う道具といわれています。

四隅に描かれた生き物たちが意味することとは

続いて、四隅に描かれている生き物を見ていきましょう。

これらは何を象徴しているのでしょうか。

さて、この構図、どこかで見覚えがないでしょうか。

このカードには、

・男性の頭部

・鷲の頭部

・牡牛の頭部

・獅子の頭部

が描かれています。

〈10:運命の輪〉にも、四隅に生き物が描かれていましたね。

📖〈10:運命の輪〉を復習する

〈10:運命の輪〉と同様に、〈21:世界〉に描かれているこれらもまた、「四大元素」の象徴です。

ただし、〈21:世界〉では、生き物の頭部のみが描かれています。

これは何を意味するのでしょうか。

「高次元の存在」は「体」をもたない?

西洋の絵画などでは、「高次元の存在」として描かれるモチーフは「顔だけ」「頭だけ」という場合があります。

「高次元の存在」は「肉体」よりも「意識」や「知性」が本質だとされるため、

純粋な知性や意識の象徴として描かれるのです。

つまり、頭部だけを描くことで、「思考」「霊性」「神聖な知恵」を強調しているということでしょう。

また、「高次元の存在」は、物質世界(=身体)に縛られていないという考え方から、

物質から解放された “形を超えた存在”であることを象徴しているのでしょう。

「高次元の存在」は「エネルギー体」や「光の存在」として捉えられることが多く、肉体は不要とされることも多いのです。

このように、〈10:運命の輪〉では「体」が描かれている一方で、〈21:世界〉では「頭部のみ」が描かれている理由は、

〈21:世界〉が〈10:運命の輪〉よりも「高位」であるということを象徴しているからです。

〈21:世界〉|数字からイメージを広げてみよう

「1」から始まった「魂」の学びは、この「21」で一端「完結」します。

「大アルカナの世界」では、”ひとつのステージ” における最高地点が「21」です。

では、「21」とははどんな数字なのでしょうか。

「21」が内包する「創造」のエネルギーとは

「21」は「2」と「1」からできています。

「2」+「1」=「3」となり、「3」は「創造」を象徴する数字です。

「21」は「3」が「7」つ合わさった数字です。

「7」は「ひとつの周期」という「完成形」を象徴する数字でしたね。

つまり、「21」は「3」という「創造」のエネルギーが「ひとつの周期」を向かえた数字です。

ここで、先ほどの「ワンド」を振り返ってみましょう。

〈21:世界〉の中央に描かれている人物が持っている「ワンド」は、

“大いなる力” を具現化するために使う道具だとお伝えしました。

「3」という「創造」のエネルギーが集まった「21」では、”大いなる力” を現実に用いていくことができるということでしょう。

「21」が内包する「完全」のエネルギーとは

また、「3」は「三位一体」を表す数字でもあります。

「三位一体」とは、文字通り「3」つのものがひとつになるという意味です。

・「三位一体」で(=三つの力が合わさって)より大きな成果を生む

・「三位一体」で(=三つ合わせて)調和する

・「三位一体」で(=三つの要素が揃って)高いレベルを築いている

というように、「3」は「完全な状態」を表す数字でもあるのです。

この「3」にまつわる〈21:世界〉は、まさに「完全体」「完璧」といったエネルギーを纏っています。

そして、〈21:世界〉が「次のステージ」のスタート地点でもあることから、

すべては「完全体」「完璧」な状態から始まる ともいえます。

つまり、〈21:世界〉には、

“もともと完璧だった” “すでに完全体だった” という概念が含まれているのです。

さらに、「3」は「次のステージ」でも「創造」という喜びの「世界」が繰り広げられて行く。

そんな未来へ向けた希望を示唆しているのかもしれません。


「完全」に「統合」された〈21:世界〉の「課題」とは

「完成」「完全」「完璧」といった意味合いのこのカードは、

「完璧で満たされている」「ハッピーエンドを迎えて幸せ」「ありのままでいられる」といった雰囲気を持ち合わせています。

ここに「世界」が「完成」し、その「喜び」に溢れている状態です。

しかし、

“もともと完璧だった” ものを「完成」させた今、「次のステージ」では何をしたらよいのでしょうか。

「完璧」であるが故に、「これ以上取り組みようがない」

すでに「完全体」であるが故に、「学ぶ余地がない」

こんなふうに、「完璧」であること、「完全体」であることは、必ずしも「幸せ」で「喜び」に満ち溢れているだけでは片付けることができないのです。

それは、「魂」が「成長したい」というエネルギーに満ち満ちているから。

永遠に次元上昇していく「魂」のステージは、

そんな「魂」の「意図」を実現していくために用意されているといえるかもしれません。

「学びたい」「経験を積みたい」という「魂の意図」は、「完璧」で「完全」な世界に満足している場合ではないのです。

〈21:世界〉は、「次元上昇」の入り口であると同時に、

「次元上昇」した先で “これ以上成長できるのか” といった「課題」も提示されるステップです。

“いったん” 「完成」した「世界」をどう使いこなすのか、それが「次のステージ」へ「魂」が持ち越す「学び」なのでしょう。

「ワンド」の本数が示すこととは

先ほど少し触れましたが、中央の人物が両手に持っているこの「ワンド」は、

“大いなる力” を具現化するために使う道具だといわれています。

この「ワンド」は、〈1:魔術師〉も持っていましたね。

📖〈1:魔術師〉を復習する

けれど、「魔術師」が持っていた「ワンド」は1本でした。

〈21:世界〉の人物は、この「ワンド」を2本持ってます。

「魔術師」の「ワンド」が、これから「魂の成長物語」を始めていくにあたり

“大いなる力” を具現化し、その「世界」を示すために使われるものだとしたら、

この人物が持つ「ワンド」は、この「宇宙」を「望み通りに」「自由自在に」操ることができるということでしょう。


実際のリーディングにおける〈21:世界〉の存在感とは

「大アルカナの世界」はこのカードで “いったん” そのステージの世界は「統合」され、

フィナーレを迎えます。

そして「魂」〈0:愚者〉は、次元上昇し、再び「魂の成長物語」を始めます。

実際のリーディングにおいて〈21:世界〉が登場した場合は、同じ盤面に並ぶ他のカードに

「その意味を強められる」ことになります。

たとえば、

小アルカナの「ソード」が出ているなら、「より精神的な成長を求めて」次のステージへ進みたいということであったり、

小アルカナの「ペンタクル」が出ているなら、「精神的な充足の後に、物質的に安定したい」ということであったり。

〈21:世界〉では、「完結」と同時に「次元上昇」が起こるため、リーディングではどちらの意味合いも捉えていきます。

「魂」の成長に「完全」な終わりはありません。

〈21:世界〉は、そんな宇宙の真理を描いています。

このような〈21:世界〉のエネルギーが「不足」していたり、あるいは「過剰」である場合、

どんなことが起こるでしょうか。

「完璧」で「完全」な「終わり」そして「ワンランクアップしたスタート」へ繋がるカードが、

その真の力を発揮しきれない場合。

「完成された幸福感」や「完璧なハッピーエンド」という要素のバランスが崩れたとき、

たとえば「完成」が遅れるとか、「完璧」さに固執しるといった雰囲気が漂います。

あるいは「始まり」が閉ざされ、行き詰まってしまうとか。

「完全」にいまひとつ足らず、不完全燃焼に終わるとか。

イメージとしては、「完全なハッピーエンド」を向かえる現実はそこにあるのに、

“満足を得るほど行ききれない”・・そんな雰囲気です。


おわりに|「大アルカナの世界」を自分なりに探求してみよう

いかがでしたか。

〈21:世界〉の世界観を深めることができたでしょうか。

これまでの記事でお伝えしてきたことは、あくまでも「ito therapy session」の視点から解説したものです。

タロットの世界感の捉え方は、人それぞれ。

カードの解釈に正解も不正解もありません。

ぜひ、これからもご自身なりに、タロットの世界感を探求、堪能してみてください。


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