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「大アルカナの世界観」を復習する▶
【タロットで自己対話】「大アルカナ」完全解説|大アルカナの世界を理解しよう
はじめに|ito therapy【タロットで自己対話】タロットカード解説
「タロットカードの意味をもっとわかりやすく知りたい」「暗記ではなく、感覚的にカードを読めるようになりたい」──そんな方のために、このシリーズでは「ito therapy」の視点からタロットカードを一枚ずつ解説していきます。
「ito therapy」では、イメージの世界を大切にしています。
カードの意味を丸暗記しようとせず、描かれたシンボルや世界観を自分なりのイメージで感じ取ってみてください。
難しく考えなくても大丈夫。
タロットは、あなたの心の内側と自然に響き合いながらメッセージを届けてくれるツールです。
ぜひ、セルフリーディングの時間にお役立てください。
📒ito therapyについてはこちらの記事をごらんください
タロットの基礎が分かる|ito therapy 【タロットで自己対話】の記事
【タロットで自己対話①】|「私らしさ」に出会う旅のはじまり
初心者向け【タロットで自己対話②】|タロットは難しくない。自由でやさしいツールです
【タロットで自己対話③】セルフリーディングの前に|心と空間を整える5つの準備
【タロットで自己対話④】タロットカードの全体像|大アルカナと小アルカナの違いとは?
これまでの【タロットで自己対話】大アルカナ解説シリーズはこちら
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5:法王|社会のルールを諭す父
こちらは〈5:法王〉のカードです。
まずはこの絵柄をじっくり眺めてみましょう。
どんな印象を受けますか。
あなたが最初に気になった部分はどこでしょうか。
5:法王|イメージを広げてみましょう
あなたはこのカードからどんな印象を受けましたか。
今、あなたの胸の内にどんな感情がありますか。
〈5:法王〉の世界を読み解いてみよう
さて、それでは一緒に〈法王〉の世界を感じていくことにしましょう。
〈法王〉はどこにいるのか
📝こちらのカード〈法王〉は、「教皇」と呼ばれる場合もあります。
📝この記事では〈法王〉で統一していきます。
二本の柱の間に座る法王。
頭に三重の冠を乗せ、左手に三重の十字架の杖を持っています。
これらのアイテムから、〈法王〉が「聖職者」の地位における職務に就いている人物であることを象徴しています。
つまり、〈法王〉が居る場所は教会です。
彼の冠と杖は、精神的に最高位であることの象徴です。
〈法王〉は何をしているのか
〈法王〉の職務は「神」の啓示を人々に伝えることです。
〈法王〉の前にひざまづいている2人の人物は何者でしょうか。
彼らは「アルバ」と呼ばれる伝統的な衣服を身につけていることから、聖職者であることが分かります。
2人の人物は〈法王〉の下位に序列され、〈法王〉という「権威者」へ奉仕する立場にあります。
彼らは法王の助言を求めています。
〈法王〉はここ教会で、人々へ向けて「教え」「諭し」ているのです。
〈法王〉が教え諭すこととは
〈法王〉が人々に伝えようとしていることは何でしょうか。
それは、〈法王〉が担う数字「5」から読み解くことができます。
「5」は「4」の次の数字です。
「4」は「安心・安全」な4本柱の「4」。
「4」は「家庭」を象徴する数字でもあります。
「5」は「安心・安全」な場所から一歩外に出た状態です。
「4」が象徴する「家庭」では、親が子供に「家庭のルール」を教えます。
次の「5」では「社会」が「社会のルール」を教えてくれます。
つまり「5」を担う〈法王〉は「社会の秩序」を教える役割があるのです。
人間が社会で生きていくために必要なことを教えたり、社会に出ると体験すること、社会に出て初めて覚えることなどに対して「公平な立場で」助言してくれるのが〈法王〉です。
〈皇帝〉と〈法王〉|「男性性」と「父性」
〈法王〉はいわば「先生」です。
実家から自立して社会に出た「魂」は、「社会とは何か」を教えてくれる「先生」に出会うのです。
「家庭」にいるのは父親。学校(社会)にいるのは先生。
大アルカナの世界では、「家庭にいる父親」を象徴する「4」を〈皇帝〉が担っています。
父親は、家族を養うために働き、そして守るために戦う。
家の外にいる先生は、外で生きていく術を教えてくれる。
私たちにとって学校の先生は、時に、第二の父親のような存在ではなかったでしょうか。
法王も同じように「父性」をもって「魂」を教え導いていきます。
〈4:皇帝〉はその立場から「家庭の父」という側面があるものの、どちらかといえば「野心」や「野望」「欲望」といった「男性性」の象徴です。
一方〈5:法王〉は、慈愛に満ちた父性を持ち合わせた「教師」の立場。
〈4:皇帝〉の視野が「自分の国」~「敵国」程度であることに対し、〈5:法王〉の視野は「社会全体」~「精神世界」にも及びます。
〈法王〉は「精神世界」「霊的世界」を踏まえながら、「現実社会」の目線で人々に接しているのです。
「社会とはこのようなものである」という道徳。
〈法王〉は社会に出たら学ぶべき一般常識を教えてくれます。
「4」の世界から「5」の世界へと歩みを進めた〈愚者〉(魂)は、現実社会で生きるために必要な「社会性」を学ぶのです。
5:法王|カードナンバー「5」が象徴するものとは
「5」は「4」の次の数字です。
「4」の「家庭」を出た次のステップは「社会」。
「5」は「安心・安全」な場所から出て行く先にある、あらゆるものを象徴します。
それらは「変化」「自由」「直感」「冒険心」といったキーワードが当てはまるでしょう。
また、「5」は「五体満足」・「五感」・「五臓(五臓六腑)」というように、「人間そのもの」を表わします。
以前「四大元素」を学んだ際に登場した「ペンタクル」のマーク「五芒星」も「人間そのもの」の象徴でしたね。
〈3:女帝〉と〈4:皇帝〉から誕生する「人間」。
「4」の次の「5」は「人間」・「人間界」です。
つまり「5」という数字を背負う〈法王〉は人間が存在する現実世界を司る存在です。
〈法王〉は「現実の世界」で「社会の秩序」や「社会の道徳」を人々に教え諭します。
〈法王〉という立場で、「精神世界」と「現実社会」両方の広い視野をもって、常識やルールに則って、人々を平和へと導きます。
「安心・安全」な場所を出た「魂」は、冒険心を胸に自分の直感を信じて自由と変化を求めて突き進みます。
〈法王〉|「社会のルール」に触れたとき、気づくこととは
〈法王〉が諭す「社会性」や「秩序」「ルール」といった「教え」は、「世の中が平和であるための」一般常識です。
それは常に「公平な視点」から、「精神世界から現実社会に渡る広い視野」を元にした「お導き」です。
そんな「この世のルール」に触れたとき、人は「自分自身の価値観」に直面することがあります。
一般常識と自身の価値観との相違です。
世界平和に基づく「一般的なルール」に対して、自分の中の価値観がざわつく。
それは、社会で守るべき秩序に違和感を覚えることで気づく「私らしさ」です。
社会に出て初めて、「他人との違い」を知る。
社会に出て初めてその存在に気づく「自分ルール」。
〈法王〉はそんな「自分自身の価値観」について考えさせてくれる存在でもあるのです。
〈法王〉の教えは、「自分の中の自分」という価値観への気づきや、改めてそれを見つめるきっかけを与えてくれます。
〈法王〉|スピリチュアルと現実社会の架け橋
さてここで、これまでに学んできた「大アルカナの世界」を思い出してみましょう。
この〈法王〉のカードを見て、思いつくことはありませんか。
「どこかで見たことある・・」と気づいた方、それはどのカードだったでしょうか。
ヒントは「カードに描かれている人物と構造物の構図」です。
この構図、どこかで見たことありませんか。
答えはこちらのカードです。
2本の柱の中央に鎮座するこの構図は、〈法王〉とそっくりですね。
こちらのカード〈2:女教皇〉は、「直感力」や「内省」「内観」など、
自分の内なる自分、冷静に真実を見つめるといった、スピリチュアルな要素が強めのカードです。
一方、教皇は「現実社会」へ向けて、「秩序」「社会」「保守性」を人々に向けて説く存在です。
〈女教皇〉が「対自分」「対精神世界」といった内向きのエネルギーであるのに対し、〈法王〉は「対世俗」「対現実社会」といった外向きのエネルギーであることが分かりますね。
大アルカナの世界の旅をスタートしたばかりの「魂」は、「対自分」の世界からいよいよ「自分と他の存在」といった世界へと歩き始めたのです。
5:法王|イメージカラーが象徴するものとは
〈5:法王〉のイメージカラーは「灰色」です。
「灰色」は「現実的な世界」の象徴です。
他には「中間地点」や「過程」「あいまい」「白黒ハッキリ付けない」といった意味合いがあります。
ただし、これらのキーワードは「背景」が「灰色」の場合にそのような意味で捉えられます。
タロットの世界において「建造物」の色が「灰色」である場合、それは「物質的」「現実的」「世俗的」といった意味をもちます。
つまり、〈5:法王〉のカードは「現実的な世界」であることを意味します。
また、〈法王〉が身につけている司祭のガウンの色は「赤」です。
「赤」は身につけている者の積極性や能動的な姿勢を表します。
つまり、これは〈法王〉が現実社会へ向けて積極的にその教えを説こうとしているという証です。
〈法王〉逆位置|社会のルールと「自分らしさ」
ここまで「社会的ルール」や「秩序」「道徳」の象徴としてお伝えしてきた〈法王〉ですが、
もし仮に、〈法王〉の〈法王〉たる象徴をすべて丸投げしたとしたらどうなるでしょう。
社会的ルール?秩序??そんなものは「クソ食らえだ」と。
もし、〈法王〉という立場・役割の存在が、そんなのどうでもいいという状態になったとしたら。
この状況は、このカードがスプレッド上で逆位置で出たときに発動します。
「人間社会を広い視野で公平な視点から平和的解決のために導き教え諭す」立場から、
「自分ルール最高!!」「冒険しよう!!」といった「5」の性質が全面に押し出されるイメージです。
もちろん、その盤面に並ぶ別のカードとの兼ね合いもありますし、そのカードがどのポジションに出ているかにも寄りますが、
〈法王〉が逆位置で出たら概ね「変化万歳!」といったメッセージが読み取れるでしょう。
ここでひとつ、念頭に置いておきたいことをお伝えします。
それは、
タロットカードの逆位置=そのカードの正位置が持つ意味の真逆ではない
ということです。
「自分ルールで突き進め!」とはいえ、あくまでもその根底には〈法王〉が担うキーワードである
「社会秩序」「ルール」「道徳」は存在しています。
先ほど、「自分らしさ」や「自分の中の価値観」、「自分ルール」というものは「一般常識」「社会的秩序」との違いを感じることで「気づく」ことだとお伝えしました。
すなわち、「社会のルール」という概念の上に成り立っているのが「自身の価値観」なのです。
「公平な視点」がなければ、そもそも各々の「自分ルール」も計れない。
他者との比較がなければ、己の価値観を自覚できない。
私たちは「社会の中の一個人」であるということです。
〈法王〉の逆位置を捉えるとき、ともすれば「社会的道徳を無視してOK」と読みがちですが、それは誤りです。
〈法王〉がそのポジションに逆位置で現われたなら、そのメッセージは「社会性」「秩序」「道徳」に囚われすぎなくてもOKということ。
あるいは一般常識に縛られ過ぎて「自分らしさ」を見失っていないか?という問いかけの場合もあるでしょう。
もしくは、「社会の常識」があるからこそ見えてくる「自分らしさ」にフォーカスしてみよう、という助言かもしれません。
※タロットカードの逆位置は、そのことに注目!というメッセージである場合もあります。
〈5:法王〉の逆位置は、社会のルールやモラルはありながら、「自分の価値観を通していく」「自分ルールでやっていく」そのことに気づかせてくれる、そんな雰囲気です。
5:法王|教え諭し導く父
いかがでしたか。
〈5:法王〉の世界観を深めることができましたか。
〈法王〉のイメージがあなたの中に広がったでしょうか。
このカードをもう一度眺めてみましょう。
最初の印象との違いはどうですか。
今のあなたの胸の内にはどんな感情がありますか。
〈法王〉は「社会的秩序」を教えてくれる立場の人でした。
実際のリーディングでは、たとえばそうした人物を見つけよう、といったメッセージを読み取ることもあります。
〈法王〉は私たちが各々にとっての学びを充分に得るまで、その真実を教えてくれるすべての者、物事をも象徴しています。
〈法王〉は、つまり「私たちが知る必要があることに関する専門家」であり、「私たちが学びを得るための経験が豊富な者」と捉えることができます。
このように、タロットカードはそのカードの背景にある世界観や一通りの意味合いがあるものの、それをそのまま実際のリーディングに当てはめればよいということではありません。
この点が「タロットは丸暗記しなくてOK」ということに繋がります。
むしろ丸暗記していたらそのメッセージを正しく理解することができなくなってしまいます。
リーディングはタロットへの「問いかけ」がポイント
そのカードが具体的にどんなことを指すのか、そのメッセージを読み解く鍵は「問いかけ」にあります。
タロットで自己対話をする際、あるいは誰かを占う際には、必ず最初に「タロットへの問いかけ」を行います。
タロットに何を聞きたいのか、どんなことが知りたいのか、それを最初に設定することを「問いかけ」といいます。
この「問いかけ」があいまいだとタロットはあいまいな答えしか返してきません。
「問いかけ」はタロットカードを扱う上で最も重要なポイントです。
「問いかけ」については別の記事で詳しくお伝えしますので、楽しみに待っていてください。
おわりに|タロットはイメージで捉えていこう
今回は〈5:法王〉を取り上げて解説しました。
重ねてお伝えしますが、タロットはそのカードの意味を一生懸命覚えようとしなくても大丈夫です。
こんな風に、カードのもつ背景やストーリーを知り、自分の中でそのイメージを膨らませていく。
そしてそのカードの存在を、自分の感じた印象で定着させていく、
そうした捉え方をしていくことで、自然とカードが伝えるメッセージを受け取れるようになります。
タロットカードのリーディングが難しいと感じる人の多くは、カード自体の世界観をイメージできていないことが原因で挫折してしまいます。
タロットカードは「言葉」ではなく「イメージ」で捉えましょう。
「頭」ではなく「心」で感じていきましょう。
タロットカードの解釈に正解・不正解はありませんが、唯一「不正解」を挙げるとするならば、
カードのメッセージを直訳すること
でしょう。
つまり、教本等に載っているキーワードから当てはまる言葉を探してメッセージを読解しようとする行為です。
ここにはリーディングをする人の心が介在していませんね。
実際のリーディングで、スプレッド上のタロットカードが見せる世界は、その人の心の内側にある世界です。
それなのに、本で調べた言葉を並べては「真の心の声」は聞こえないでしょう。
タロットは「心」で読むものです。
ぜひ、あなた自身の心の中に、タロットカード一枚一枚の世界観を広げていってください。
📖次の記事を読む▶〈6:恋人たち〉
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📒雰囲気大事☆タロットで自己対話をする環境を整えよう!
☪タロットクロス
カードの絵柄が見やすいことが重要!
明るい色より黒や紺色がおすすめ。
できれば無地~小ぶりな柄が見やすいです。
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タロットを広げる前に「場」を整えるクリスタルチューナー。
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タロットを使う時だけでなく、日常的なお部屋の浄化にもおすすめ!
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「香り」は身心のリラックス効果だけでなく、記憶と密接に関わるといわれています。
「タロットで自己対話をするときの香り」を決めておくと「自己対話モード」に入りやすくなるのでおすすめです。
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