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はじめに|ito therapy【タロットで自己対話】タロットカード解説
「タロットカードの意味をもっとわかりやすく知りたい」「暗記ではなく、感覚的にカードを読めるようになりたい」──そんな方のために、このシリーズでは「ito therapy」の視点からタロットカードを一枚ずつ解説していきます。
「ito therapy」では、イメージの世界を大切にしています。
カードの意味を丸暗記しようとせず、描かれたシンボルや世界観を自分なりのイメージで感じ取ってみてください。
難しく考えなくても大丈夫。
タロットは、あなたの心の内側と自然に響き合いながらメッセージを届けてくれるツールです。
ぜひ、セルフリーディングの時間にお役立てください。
📒ito therapyについてはこちらを参照:ito therapy session公式ホームページ
これまでの〈大アルカナ〉カード解説記事『目次』はこちらから🔜📖
すべてが更地になった後、本当の「私らしさ」に出会う旅
「魂の旅」は、内なる世界を深く掘り下げる時期を経て、新たな目覚めへと向かっていきます。
前回の〈16:塔〉では、積み重ねてきた価値観や思い込みが崩れ、
否応なく目を覚まされます。
そして、今回の〈17:星〉からは、自分の内面に焦点を当てていきます。
そこから〈19:太陽〉に至るまでは、混沌と希望、恐れと喜びなど、感情の波を超えた先にある「本来の自分」へと還る旅路です。
17:星|あなたのビジョンを照らす光
まずはこのカードをじっくり眺めてみましょう。
第一印象で、この絵柄からどんな感情を抱きましたか。
あなたがこのカードの世界に入ったと想像してみましょう。
ここはどんな場所でしょうか。
明るさはどうですか。
空気はどんな感じでしょうか。
気温は、湿度は、どうでしょうか。
どんな匂いがしそうですか。
何か音が聞こえてきそうですか。
この世界を五感で体感してみましょう。
そこにいるあなたは、どんな気持ちですか。
この世界の居心地はどうでしょうか。
中央の女性に話しかけたら、彼女はどんな反応をしそうですか。
泉の水の透明度は、温度は、どれくらいでしょうか。
空に輝く星の光は、あなたの目にどのように映りますか。
17:星|イメージを広げてみましょう
カード全体の世界感をじっくり体感したら、次は「星」というカードのタイトルや絵柄、数字をヒントに、〈17:星〉の世界を探求していきましょう。
〈17:星〉|タイトルからカードのイメージを広げてみよう
このカードのタイトルは「星」です。
ここでは、「星」という言葉について考えてみましょう。
「星」といえば、どんなことが思い浮かびますか。
「星」という言葉から、どんなことをイメージしますか。
たとえば、
・勝ち星、白星‥勝利
・巨星‥偉大な人物
・星の数ほど‥限りがない、できるはずがない
・竹竿で星を打つ‥不可能なことを使用としている愚かさの例え
・彗星のごとく‥何の前触れもなくいきなり現われる
これらの言葉を眺めてみると、「星」という存在は
・手が届かないもの
・非現実的なもの
・別世界な物事
といった印象がありそうです。
また、「我が上の星は見えぬ」(誰にも自分の運命はわからないということ)
という言葉が表すように、
「星」は「運命」を象徴する言葉でもあるようです。
ただ、一方で、こんな言葉もあります。
・図星‥核心をつくこと
・目星が付く‥大体の目安がつくこと
このように、
・自分自身で見出す
・すぐそこにある確かなもの
といった存在でもあるようです。
つまり私たちにとって「星」という存在は、
「遠く掴めないもの」「想像が及ばない不確かなもの」であると同時に、
「確実に掴めるもの」「自分の中にあるもの」といった、ふたつの距離感があるようです。
〈17:星〉|絵柄からカードのイメージを広げてみよう
続いて、〈17:星〉に描かれている世界を探求していきましょう。
あなたがこのカードを見たとき、最も印象的な部分はどこでしたか。
ひときわ大きく輝く中央の星でしょうか。
金髪の女性でしょうか。
それとも泉の水でしょか。
順番に見ていきましょう。
8個の「八芒星」が象徴することとは
〈17:星〉には「星」が全部で8個描かれています。
そして、全ての星が「八芒星」です。
「八芒星」は、「ベツレヘムの星」とも呼ばれ、クリスマスツリーの先端に飾られる星はこれを模した物です。
〈17:星〉の中央に大きく描かれた星は、「目指す希望」や「明るい未来」「理想」の象徴です。
「裸の女性」が象徴することとは
「裸」という姿は、「ありのまま」「素の自分」の象徴です。
ありのまままの自分、素の自分でいる世界が〈17:星〉です。
「裸の女性」が象徴することは、「魂」そのものといってもいいでしょう。
「魂」そのものということは、「潜在意識」や「潜在能力」「才能」の象徴でもあります。
そんな「ありのままの自分」を象徴するこの女性は、ここで何をしているのでしょうか。
まずは、この女性の足下から見ていくことにしましょう。
右足は泉の中、左足は大地に置かれています。
この構図はどこかで見たことがありませんか。
〈14:節制〉に描かれた中央の人物の足下も、片足は水へ、もう一方は大地に置かれていました。
「水」は「感情」の象徴ですね。
また、「大地」は「現実」の象徴です。
「水」=「感情」=「潜在意識」、「大地」=「現実世界」=「顕在意識」と捉えたとき、
この女性の行動にどのような意味が浮かび上がるでしょうか。
女性は何をしているのか
水瓶から注がれる「水」が「潜在意識」の象徴であるならば、それを「大地」=「顕在意識」に注ぐこの女性は何をしているのでしょうか。
「潜在意識」の中には、まだ見ぬ「才能」や「可能性」が眠っています。
それを「顕在意識」に注ぐということは、
自身の持って生まれた才能や可能性を現実に浮上させようとしているということです。
「魂」はこの世に誕生すると、肉体を得ます。
そして、その肉体を使って「魂の意図」をこの世で実現していこうとします。
その「魂の意図」は、「ありのままの自分」「素の自分」であり、「生まれ持った才能」を活かすことで実現していきます。
「魂の意図」は「潜在意識」の中にあるので、自分自身でそれに気がつくことは難しいのですが、〈17:星〉ではそれを可能にしている様子が描かれています。
「潜在意識」の泉から、「才能」や「可能性」を汲み出し、大地という「現実」へ落とし込んでいく。
この女性が行っているのは「魂の意図」の実現です。
また、「女性」というと、「生み育てる」ことを象徴します。
その女性が、「大地」に「水」を注いでいるということは、そこに生えている草を育てているとも捉えられます。
これは、「実現」しようとしている「ビジョン」を育てているともいえるし、その「ビジョン」を育てているのは自分自身ということも表しています。
カードの「色」が象徴することとは
このカードで印象的な色は何色でしょうか。
「空」「泉」「水瓶から流れる水」これらは「水色」で描かれています。
「水色」が印象的なカードといえば、何を思い出しますか。
大アルカナの世界の2番目、〈2:女教皇〉でしたね。
〈17:星〉の世界は、「水色」に彩られています。
「水色」は「潜在意識」や「精神性」の色でしたね。
つまり、「目指す希望」や「明るい未来」「理想」の象徴である星々は、「水色」という「潜在意識」「精神世界」の中で輝いているということです。
ということは、「希望」も「明るい未来」も「理想」も、まだ現実の世界には存在していないということです。
まだ、現実にはなっていないけれど、「心の底」ではこんなにも大きく輝いている。
8個も瞬いている。
「才能」も「可能性」も、「自分の中」には、確実に存在しているのです。
そして、「明るい未来」へ向けた自分自身の「才能」を開花させるべく、まずはそれに気づき、向き合っている。
〈17:星〉に描かれているのは、そんな理想を実現しようとしている風景なのです。
〈17:星〉|数字からイメージを広げてみよう
ここでは〈17:星〉と関わる数字について探求していきましょう。
大アルカナの世界において、「17」番目のカードであること。
カードに描かれている「星」の数。
水瓶から流れ落ちる水の筋。
これらの数字にはどのような意味が込められているのでしょうか。
「17」|大アルカナのステージにおける意味
「17」という数字は「1」と「7」からできています。
「1」は始まりの数字でしたね。
「7」はひとつの周期であり、かつ、新しいサイクルの始まりでもあります。
また、「7」は神秘的な数字とされています。
大アルカナの世界は「魂の成長物語」です。
1つ前の〈16:塔〉では、物質的な野心や価値観に対する強制的な浄化が起こりました。
その経験を経て、再スタートを切る段階が〈17:星〉です。
〈17:星〉では、ひとつのサイクルを終え、再びスタートのために自己を見つめ直すタイミング。
では、「自己を見つめ直す」ことで得られることとはどのようなことでしょうか。
「8」|星の形と数
「17」の「1」と「7」は、足すと「8」になります。
〈17:星〉に描かれている星の数は全部で「8」個。
これらの「星」の形は「八芒星」。
どうやら〈17:星〉の世界は「8」と深い繋がりがあるようです。
「8」という数字は「物質の世界」と「スピリチュアルの世界」のバランスを意味する数字です。
これは、「顕在意識」と「潜在意識」の世界と言い換えることができます。
また、「現実」「実行力」「成功」といった意味合いもあります。
では、「現実」「実行力」「成功」といった意味合いをもつた星々は、何を象徴しているのでしょうか。
先ほど、「星」という言葉から連想できる雰囲気として、
「星」という存在は、
「遠く掴めないもの」「想像が及ばない不確かなもの」であると同時に、
「確実に掴めるもの」「自分の中にあるもの」といった、ふたつの距離感がある
とお伝えしましたね。
「現実」「実行力」「成功」という星は、自分で形にできそうなことでもあり、また未知で不確かなものでもあります。
これは、「未来へ向けたビジョン」という言葉で表すことができます。
成功できそうな自信はある一方で、その未来は誰にも確定することができません。
「8」という数字のエネルギーをまとった〈17:星〉の世界は、
「顕在意識」と「潜在意識」のはざまに立ったとき、
成功する可能性、そのビジョンはあるし、「才能」は自分の中で輝いている。
そして、その「才能」は現実の世界で能力を発揮したがっている。
そんな自分をひしひしと感じ、そこに向き合っている。
そういう雰囲気があります。
「5」|大地に注がれる水筋
カードの右側、女性の左手に持った水瓶から大地に注がれる水は、地面で5本の筋に分かれ流れています。
この「5」という数字にはどのような意味があるのでしょうか。
「5」は「五感」「変化」「冒険」といった意味合いがあります。
「五感」は人間の5つの感覚のことですね。
「変化」や「冒険」は「ある場所から出て新しいことを始めていく」といった雰囲気があります。
「潜在意識」を象徴する「水」を「顕在意識」である「大地」へ注ぐ、その水筋が「5」本に分かれているという構図は、
自分の可能性を実現していく世界への冒険心、これから体感する変化、起こしていく新しい物事を表しています。
〈17:星〉|「星」が照らし出すものとは
〈17:星〉は「精神的な世界」でした。
そこに、「これから実現していくビジョン」や「まだ眠っている才能」が存在していました。
自分の才能に気づき、その才能を磨き続けることでビジョンを形にしていく。
〈17:星〉にはそんな精神的な幸福感が描かれています。
人が真に理想とする世界は、精神の奥底にあります。
自分の中にこそ、真の理想の世界があるということを、このカードは伝えています。
では、誰も確定できない「未来のビジョン」を実現していくために、必要なことは何でしょうか。
〈17:星〉という精神的な世界には、まだ見ぬ「才能」という泉がありました。
その「才能」こそが、「ビジョン」を現実にするポイントでしたね。
さらにいうなら、この「自分も知らない自分の才能」に気づけるかどうかが重要です。
その「気づき」を得ることができるかどうかは、いかに自分自身を信じることができるかということにかかっています。
「大アルカナの世界」を一歩一歩、自分自身と真摯に向き合いながら進んできた「魂」ならば、
〈17:星〉に辿り着いた時点で、確固とした「自己信頼」が育っているはずです。
そして、「これこそが私の真の理想である」と、「ビジョン」=「八芒星」を掲げることができるはずです。
その「ビジョン」の存在に気づき、自分が自分自身を信頼し、その未来へ進んで行こうとするならば、「星」はその「ビジョン」を照らし、またその「ビジョン」へ導くことでしょう。
おわりに|
いかがでしたか。
〈17:星〉の世界観を深めることができたでしょうか。
この記事はあくまでも「ito therapy session」の視点から解説したものです。
次はぜひ、ご自身なりの〈17:星〉の世界を探求してみてください。
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